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10月7日 土  晴れ
 思ってもいなかったが、運良く3連休にリフレッシュ休暇2日、おまけに誕生日休暇を付けて、掟破りの6連休!(実は綿密な計画済み)トントン拍子に事は運び、何の心配も無く北海道に行ける。チョット後ろめたい気はするが、毎年って訳ではないし(夏以外は)、やっぱり北海道に行きたいし。
 AM6:30,そそくさと荷物を詰め込み、「ちょほいとキャンプに行って来る。」ってな感じで、肌寒い空気の中を新潟へと向かう。風速0、気温13℃。オレを待ってるのはビッグアメマスか?スーパーブラウンか!トロフィーレインボウか!? いや、多くは望むまい。「あ〜、来てよかった」、この気持ちを忘れない様に。

 9:00,フェリー着、ガラアキ。チケット予約してないが、ま、大丈夫でしょ。まずは車検証を持ってと...ん、車検証がない!コンソールの中に入れて有るハズなのに。シートの下、後ろ、ゴミ箱の中...車検証が、無い! もしかして、これが無いとフェリーに乗れないとか?って事は、青森からも大間からも北海道に行けないとか?って事は、この6連休がパーとか!?
 とりあえず、カウンターのオネーチャンに聞いてみると、車長さえ判れば良いので、実測でもOKとの事。たすかった〜、イケル! 〜係員に車を見てもらってからカウンターに戻ると、今度は予定していた帰りの苫小牧便が、変更されて無いとの事。オイオイ! 〜東日本フェリーにTELして室蘭便を確保。帰りは何とでもなります。
 ところで車検証は? 実は、コンソールの変な隙間から、ダッシュボード裏に落ちてました。誰だ、こんな所にツッ込んだヤツは!

 この時期のフェリーは、快適そのもの。なによりも人が少ないし、どこに行ってもガラアキ。夏のウラミを晴らすべく、2等寝台を確保したものの、スモーキングルームを独占して、ビール飲みながら本を読みふける。適当な時に起きて豪華な(値段)食事をし、またスモーキングルームで寝転んで、のびのびと過ごす。あ〜、こうでナクッチャ。

 *2等大部屋に2.3人なんて所もあったゾ。
     〜139km


10月8日 日  小雨  フェリー〜
 AM4:10,真っ暗な小樽は小雨模様。
船内のアナウンスで、釧路の方は曇りのち晴れ、って行ってたなぁ。ヨシ、釧路へGO!何とかなるでしょ。
 気温11℃。まだ夜が明けぬ中、釧路方面に車を走らせる。コンビニでのおにぎりをパクツキながら、どんよりとした空の下で走る走る、夕張をぬけ日高をぬけ、沙流川でルアーをするが、すぐに小雨が降って来て×! 日高の雨は許そう。太平洋側は晴れてるだろう。帯広から本別をぬけ、峠を下ればもう釧路だ。

 11:30,空が随分と明るくなって来た。ルアーを持って、横の川でチョイと道草。例によって、コブシ大の石だけの渓流?清流?。上流部だけに水量は少なく、ポイントも有って無い様なもの。
 小型ミノーで様子を見ると、いきなり小アメマスがアタックして来た。なるほどネ。「Bigになれョ」そっとリリース。またまた小アメ。さらに中アメ。一つの流れから3匹出て来た。さすがに、ネットも持たず、ウェダーも履かず、カメラも持たずだと釣れる!
 車に帰って、ウェダー・ベスト・ネット・カメラで再チャレンジ!(いつものジンクス「フル装備では釣れない!」)。 〜次のポイントで即アメ。もういっちょアメ。数少ない大石の下から30cmオーバーのアメが出て来たが、モガかれてバラシ。さすがバーブレス。気を取り直して、今度はヤマメ、Good!。
 下流に行くと先行者の足跡が有り、あまりパッとしない。でもヤマメ2。岸際の溜まりを見ると「ん、サケだ!」。今ここでは、アメマスとヤマメとサケが同居してる。小ヤマメが群れになって雌サケの後に付き、卵を狙っている様だ。その先には、思いを果たせぬままに力尽きた、勇ましい雄が横たわって居る。豊饒だ。

 今度は、車の上流へと釣り上がる。何匹かの小アメと戯れた後、対岸をエグル様なチョットしたポイントが有った。「大アメ来いョ」などと言いつつ、ピンスポットにミノーを流す。流芯で重く不自然にラインが止まる。「むむむ、デカイ!」 張り詰めたラインは、明らかに動いている。「まさか、サケ釣っちゃったか?」 魚体が見えないだけに少し不安。大物って事は確かだ。
 いや、アメマスだ。おおぉぉ大アメだ!流芯で悠々とモガいている。まったく寄って来ない。この小ミノー用のタックルではツライよな〜。大アメと流れを下りながらも、ゆっくりと寄せる。ま、イワナだし(だってイワナだし!)、こんなにデカクてもモガクだけかョ。大アメマス48cm、こんな小さな川には似合わないサイズだ。凄いツラ構え。川のイワナは何度見てもゴツイな〜!


 おっと、12:30,いつの間にか青空が広がってる。初ッパナから快調だぜ!
腹減ったし、そろそろ出発。サンキュウ、ジャァネ! 秋の恵みに乾杯!

 PM1:30,釧路和商市場に...あれ、本日休業?せっかく釧路まで来たのに...。
夏に見つけておいた“山岡家/釧路店”に駆け込む。「ねぎみそチャーシュー中盛り、脂ッコク!」
 あ〜生き返る、うめ〜っ! 新潟には“家系”は2軒しかない。ちと遠いので、ここで食溜めせねバ。

 腹ゴナシにR272を満喫してたら、すっかり陽が暮れてしまった。弟子屈で買い物をし、御ゆるりと阿寒湖に向かう。峠の下りで、突然ライトに浮かび上がるエゾジカ親子。危ないぢゃないか! じょんのび運転だから助かったけど、あんなの轢いたら大変だ。

 6:30,阿寒湖キャンプ場着。テントが5張りもある。この寒い中、物好きな。う〜さぶ。フリース着て、パーカー羽織って、ウィスキー飲んで、ご飯炊いてと。
 近くの釣り人キャンパーから、阿寒湖産のザリガニの塩茹でをもらった。これはイカス! 3/4は頭だが、小指の先程の身と、ホンの一舐めのミソが実にウマイ! ドロ臭さも生臭さも、まったくエビ臭さも無い(ザリガニだ!)。湖で暗くなると、足元にウジャウジャ出て来るそうな。これは珍味だ。ごちそうさま。ザリガニをツマミにグレンフィディックのラッパ飲み。

 *夕食はザリガニ塩茹と甘えび丼(むむ、似てる)。
 *Newエアマットのエア漏れ発覚!
  (新潟の某メーカー)
 *タフバック#3とウォーマーライト#1000で完璧!
     〜578km





10月9日 月  くもり  阿寒湖キャンプ場〜
 AM6:00,ヒンヤリとした空気の中で目覚め。今日は雲が多いナ。
カメラを持っておさんぽ。キャンプ場の奥で、エゾジカも散歩している。この季節は平和でいいなぁ。一回りしてから、コーヒー飲んでくつろぐ。さ〜て、今日は何があるかな?

 冷やご飯を温めてと。地鶏の玉子を買って来たので、玉子かけご飯にする...、予定だった。
 駐車場の車から玉子を持って来てテーブルに置き、近くの水事場に水汲みに行く。味噌汁用のお湯を沸かして、あれ?玉子どこに置いたっけ? 下にも落ちてないし、ダメだな鳥頭は。また3歩以上歩いて車に、 〜いや、確かに車から持って来て、テーブルに置いたハズ。ちょうどイイ窪みが有って、何年も前から玉子置き場にしてるし...。紅葉した白樺の上に、さっきから誇らしげに大声を上げてるカラスが居る。 「アイツらか!?」前にもここで、オニギリを巡る攻防戦をした事があった。ハイ、それでは検証しましょ!

 今一度、玉子を用意してテーブルに置く(ホレホレ、ここに置いたゾ!)。カメラに300mmをセット。駐車場に行って、三脚に固定して...ッ!ヤバイ!!もうカラスが降りて来てる!カメラカメラ...遅かった...何もしないで玉子を持って行かれてしまった。またしてもクソガラス!
 もう一回だけチャンスを(懲りない)。ピントよし、露出よし、玉子をテーブルに置きに行き、昨夜のザリガニさんにお願いして、そこに座って居てもらう。完璧ダ。 〜 「OK!もういいですョ、ありがとう。」さ〜来い!
 敵は4羽、右側の木の上で大声を出してるのは見張りか?アイツの動きは無い。その近くの無口なヤツは見習い? 見張りが、テーブルを挟んだ左側の木の2羽と暗号のやりとりをしている。
 ・・・・・何で来ないんだ!読まれている、間違いなく、完璧に...。何度もスレスレに飛び、玉子とオレの位置を確認していた。カメラのレンズが怖いのか? 取り合えず休戦。 玉子かけご飯で遅い朝食。

 ・・・あ〜、貴重な秋の北海道の時間が過ぎて行く。もう12:00,何やってんだか、こんな時間まで...。この待ち時間を何と位置付けようか。わかったョ、負けだ負け。
 テントも食器も片付け始めて、残りの荷物を見るとテーブルにカラスが乗っていた。カラスの足元の缶の中には、先程の玉子が。
「コイツラは...!」 玉子はセーフ。やってやろうじゃネーか!
 すべて片付けたテーブルに玉子1個と、殻に石を詰めてガムテープで塞いだ特製ダミーを1個。「サー来い、勝負だ!」
 玉子をセットして、カラスをニラミながら後ろ向きで車のカメラに向かう。レリーズを握り絞め、ヤツラから見えない位置に隠れる。オレもヤツラが見えない。かろうじてテーブルのみ。
 〜何回か暗号のやりとりが聞こえる。
 〜やはり左のヤツが舞い降りて来た。
 〜あたりを伺い、玉子には目もくれずに警戒して居る。
 〜乗った、取った、撮った!
ダミーの方を持って行きやがった。所詮鳥だよな。毛が1本多いか少ないかの違いだ。「勝利〜っ!」

 玉子を回収し、カメラを片付けてから車に乗り込もうとしたら、横の電柱にカラスが1羽やって来た。オレとの距離約5m。物凄い剣幕でガーガー言ってる。さっきのヤツか? 首の羽根を逆立てて、肩を怒らせながらも喉の奥からグルグルRrrrrとか吼えてる。完璧にオレににケンカを売ってる様だ。よほど石が美味しかったに違いない。ソイツが最後に一言捨て台詞を吐き捨ると、全てのカラスが居なくなった。
 オレだけになった昼下がりのキャンプ場には、何事も無かった様に落ち葉が舞い散り、向こうの方でエゾジカの親子がノンビリと歩いている。この時期の阿寒はいい所だ。

 12:30,移動、糠平に向かい車を走らせる。紅葉の木々の中、足寄川でチョット寄り道。何かドロ臭いな。例によってコブシ大の石だけだが、栄養が良いのか黒茶になっている。
 数投もしない間にヒット! 幅広の銀毛がかった様な綺麗なニジマス。こりゃイケルな。本気になって上流へと向かう。中洲にエゾジカの死骸有り。 〜・・・全くもってアタリ無し、影形も無し。たぶん、このエリアには先程の1匹しか居なかったに違いない。ダメダコリャ!

 PM3:30,糠平着、やはりキャンプ場にはオレ1人みたい。そそくさとテントだけ張り、湖へとベイトタックルを片手に降りて行く。これが満水なんだろうか。今までで一番水位が高い。流れ込みにはルアー親子が入っていたので、手前の浅場からウェーディング。水没した草原の中には、ワカサギ?フナ?ハヤ?の幼魚が群れになって泳いでいる。湖の川筋を狙いキャスト。表層・中層・底付複雑と探りを入れる。川筋と浅場との境も丹念に探る。 〜サッパリ。
 右側のガレ場へと移動。水深もあるハズ。そろそろ暗くなってきた。サブマリナーをフルキャスト。岸と平行に上へ下へ、沖目に表層早引きとフルボトム。リールを包み込む手に、PEを通してプルプルッと微かな感触。サクラっ子でも舐めたか? 〜その後、足元まで来てニジ?がヒット。暗くて見えん!いやサクラか?銀毛したニジか? フックを外そうと良く見ると、とんがり顔でツマ黒・三角尾ヒレのサクラっ子でした。サンキュー!

 5:30,真っ暗になったキャンプ場へ。腹ヘッタ。やはりオレだけみたい。
糠平は静かでいいネ〜。月も星もキレイだし、寒いし。 ん、糠平犬の遠吠えが聞こえる。

 *王道に基づき、フライパン一つで甜麺醤の香り豊かなホイコーローを一品。お〜っ、絶品!
 *富士見観光ホテルの温泉へ。ガラアキ・ゲキアツ! 江戸っ子ぢゃないのでキツイっす。
     〜114km


10月10日 火  晴れ/風強し  糠平キャンプ場〜
 AM6:00,シッコ出てぇ〜! 寒ぅ〜! もちっとシェラフの中に居よう。
 7:00,バーボンあおってから湖へ。あまり期待してないが、行かねばならん!
 流れ込みはオレ1人、近くに釣り人は誰の居ない。スーパーブラウンを独り占めだ! 〜とは言っても、今一つ釣れる気がしない。足元で小魚がたくさん群れている。
 昨日と同じ様に、上から下へ、浅場、深場と探りを入れる。おっ、ヒット? サクラっ子でした。腹ヘッタ。今年はこの位でカンベンしてやるゼ! 8:00終了。夢にまで見た糠平なんだけどナ〜。

 キャンプ場に帰り、まずはコーヒー。気温は違うが、夏と同じ青空が広がり、テントが赤や黄色の紅葉に包まれている。サイコーだゼ!昨夜のホイコーローを卵とじにして朝食。あ〜ウメェ〜。今日はイイ事あるかな?

 然別のあたりでチョット写真撮影。見事な紅葉だ。駒止湖の周りもGood! 望遠で覗きながらキョロキョロ、ヒグマ居ないかな〜。
 十勝ダムに行くと、濁りがあり水量も多い。ルアーでやるが、風が強くサッパリダメ!
 上流へと車を走らせるが、川は泥濁りで増水してる。さらにさらに上流に行くと、打って替わって水はクリアー、水量もOK! やった、イケル。装備を整えてイザ出陣。 〜が、川に入ると風が強く、落葉の流下がものすごい。ルアーに毎回の様に落葉がアタックして来る。本命はコツリとも来ない。お話しにナラン! 途中で引き返し、スゴスゴと車へ。たぶん、この風のせいでしょう。
 PM3:00,来年に期待して、今年の御礼を言ってから出発。サンキュー、ジャァネ! もう時間が無いゾ。

 4:00,鵡川に到着。夏にイイ思いをした場所。だが、ここの川も夕陽と落葉で紅葉している。どうだ?ダメか?ん?〜ダメだ...。ここも風が有り、川の中は落葉で一杯だ。明日は風が無い事を祈ろう。

 6:00,日高キャンプ場。やはりオレ一人。糠平やトムラウシでの一人は心細いが、ここは全然平気。やっぱり日高だよネ!

 *今夜はブタキムチ。上々な出来だゼ! お〜さぶ。とてもビールは飲めん!
   温泉行って、酒飲んで寝ようっと。あと1日か....
     〜218km


10月11日 水  晴れ/雨  日高キャンプ場〜
 AM5:00,昨夜はイイ気になってバーボンを飲み過ぎた様だ。まだ酔ってる。
ハチ切れる寸前でシッコ。またオヤスミ....。
 9:30,んぁ〜良く寝た。ブタキムチを卵雑炊にして朝食。最終日なのに、余裕をカマしてコーヒーも。
 〜ヤバ、風が出て来やがった。悠長に写真なんか撮ってる場合ぢゃない。

 11:30,鵡川。やはり風。やはり落葉。やはり××××・・・。全くヤル気が無くなってきた。2:00までウロウロして諦める。おまけに雨まで降って来る始末。さんきゅ〜、ぢゃぁ〜ね〜。

 PM4:30,苫小牧。 “山頭火”トロ肉正油で腹ごしらえ。超〜ウメェ〜! やっぱ山頭火だよな、ウンウン。
その後。ダイナムにてパチスロで時間つぶし。 〜ヤメ時を外して負け! う〜ん。
9:30,もうこんな時間かョ。ちょっとヤバイ。
でも今一軒、“山岡家”ネギチャ正油で締めくくり。激ウマ!捨て難い!ウンウン。

 かなりヤバイので、高速に乗って雨の中を室蘭へ。
11:20,フェリー着。オオッ、こいつはリッチな “れいんぼう べる”。2等寝台は二段ベッドでないし、船内は博多への長旅用にと、広く豪華に作られている。でも、2寝なので何でもイイや。

 船はデカイ体をゆっくりと揺らしながら、雨の中、新潟へと向かっている。
 毎日が夢の様な自由な生活とも、来年までオアズケ。
 釧路の、まさかの大アメはスゴかった。小アメもヤマメも面白かった。
 足寄の1匹だけのニジ、糠平のサクラっ子、そして落葉釣り。
 そうそう、阿寒のクソガラス。あの玉子は地鶏の玉子で、6個180円だった。
 2個取られたが、イイ写真が有るかもしんない。
 いつもオジャマなキタキツネはどうした? 夏も今回も見てない。来年は遇えるかな? まともにヒグマも...。
 さて、来年は何があるだろう?
                         〜フェリーにて〜


 ***後書き*** 
 「何しに行くの?」
 「行きたいから・・・」
 予定無し、目的無し。強いて言えば、帰りのフェリーが時間的な予定か?
 秋の北海道も大好き。どこに行ってもスイテルし。
 やっぱ、ヤメランネェーゼ北海道は!
    〜走行距離1383km   Let’s北海道2000”秋 〜完〜