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8月12日 土  くもり
 予定なし、ノルマなし。今年もこの日がやって来た。チョット曇り。何か毎日の毎日の出勤時間の様に、尻を押されて家を出る。行かなくちゃいけない。仕事だから?

AM6:00〜コンビニ〜6:30高速〜風速0m/気温23℃

 高速は帰省客で目いっぱい。それでも100km/h位は出てる。これは関東速度だ。じょんのび速度ではない。車は流されながらも、新潟港へと向かう。
 8:00,フェリー着。晴れ。北海道へ仕事に行くには、まず、このドデカイフェリーの中で、オレの一番ニガテな他人のゴッタ煮を食わなくてはいけない。満員電車もイヤだが、これもイヤだ。2等寝台が取れなかったのは初めてだ。取り合えず、タコ部屋の隙間をキープする。長いカンズメを乗り越えないと、北海道には行けない。あ〜、大間から乗って行ったのが懐かしいな〜。これがなきゃネ〜。10:30出港。ガマン大会の始まり。
 スモーキングルームのソファーに陣取り、退屈な時間をビールで流し込む。中年のバイク団体が、大宴会をオッ始めた。いいよなー、そうやって楽しみがあって。「今日もパパはガンバっているんだヨ!」

 ナンダカンダ言いながら、本を2冊読み終えると、モーレツに腹が減って来た。PM7:30,レストランへ。毎年の様に、メニューも味も変わってない。それでもオレは、毎年同じ物をチョイスしてるんだろうな。トリカラとか角煮とか...2500円也。
 食うだけ食って、飲むだけ飲んだ勢いでタコ部屋に戻り、いっそ腹をくくって寝りに入る。肩幅だけのスペースで、寝返りも打てやしない。2寝に行きて〜!

 *夕方、レストランに行く時に海を見たら、水平線が虹色になっていた。黄・オレンジ・赤・紫・青・・・幻想的なグラディーションのとても綺麗などこまでも広く長い虹。スバラシイ!! これをリバーサルに写し込めたらさぞかし...。少しだけフェリーでの楽しみが出来た。
・・・・・えっ?ここは日本海で、北上してる右側は東。夕陽の反対側か?
     〜130km


8月13日 日  はれ  フェリー〜
 AM2:00,タコ部屋が息苦しくて目が覚め、荷物をまとめて逃げ出す。ガマン大会リタイヤ。
この手の状況に馴染めず、レストラン通路の休憩所に安息の地を求め、んで、こうしている訳サ。
 オレの足元にも一人。テーブルの数だけ先輩達が寝ている。
階段の影・カウンター近くの長椅子・ソファーは空席無し。
オレと同じホームレス達は物静かに迎え入れてくれた。後1時間か。早く開放してヨ〜!



 予測通りに、水平線が虹色の輝きを見せ始める。西でも東でもいいけどキレイだ。
星と朝焼けの大イベントを見れて感激。通路もまんざら捨てたもんじゃない。

 AM4:10,小樽入港。いい天気らしいゾ!札幌市街地を通りたくないので、高速で岩清水へ。コンビニで氷とオニギリをチャージ。
 恒例の夕張のメロン屋はまだ寝てるので、例によってシューパロ湖に行く。いつものドロ水。上流のシューパロ川に入ると、やや濁りぎみのクリアー。スピニングタックルでイザ川へ。平坦な川で、ポイントが絞り難い。ま、軽くニジ。さもなくばアメ。あわよくば大ヤマメ。・・・が、魚影すら見えない。川は数日前に大増水したらしく、川岸が荒れに荒れまくっている。昨年もそうだった。
 次のポイントの大メロン屋へGo! ここには夕張メロンが売るほど居る。1投目からオヤヂがらみでヒット!平均サイズのメロンを何個かGet!嫌いなオカズは先に食べる人。メンドクサイおみやげは先に送る人。さて、これからたくさん走ろうか。

 11:30,次には釧路に行き、夕方に和商市場で毛ガニを攻める。300km以上か。
 〜峠を抜けると日高の手前で渋滞。日高の交差点で何かあったか?抜け道無し。・・・〜何とかクリアして日勝峠へ。まだまだ200km以上ある。〜順調に走って峠のトンネルを抜けて下ると、まさかの渋滞! 次の清水の交差点まで10数kmはある。まさかネ。・・・〜いよいよ動かなくなった。車を降りて、双眼鏡で下界を見てみる。ウワッ!予感的中、最悪だ!
 ここまで来てUターンをかます。日高に戻り、トマム廻りで行く。大バカ迂回路。新潟から東京に行くのに青森経由する様なものダ。1時間待つよりも2時間走っていたい。何がオレをここまでさせるのか。・・・〜 鵡川を見ながら順チョーにカットバす。いいネ〜北海道は。窓全開。サイコーの青空。
 清水を通り過ぎると、ノロノロ運転になる。帯広までつながってるに違いない。・・・〜わかった。日曜日でさらにお盆だ!(何を今さら)。ここまで来れば裏道も多いし、何とかなるでしョ。カーナビで良さそうなルートを探す。到着予定PM7:30?う〜ん、釧路か。それでも走る。走れメロス、メロスは走った。

 途中で本別のトウモロコシ畑でスゴイトラクター発見! 以前にもこの辺で信号待ちの時に見たものだ。あの時は、何かの祭りの仮装トラクターだと思っていたが、実在したんだ。
 カメラ片手に降りると、移動するらしくて道に2台出て来た。これはスゴイ! SF物かドラッグマシーンだ!車に乗り込み、後を着いて行くと、ラッキーな事にスタンドに入ってくれた。チャーンス!
 それはブルーのFORD6600のボディーで、フロントから長く突き出た赤いツノが3本。赤いオーバーフェンダーの後ろには、天を突き刺す赤く長い尻尾がソソリ立っている。イカス!駆け寄って、コクピットから降りてきたパイロット(おっちゃん)に挨拶をする。どうもトウモロコシを刈り取るマシンらしい。
(おっちゃん、ジョージ・ルーカスって知ってますか?)



 有意義な道草がタタリ、陽が暮れてから釧路を目の前にしてクジケタ。馬主来キャンプ場へ。〜うわぁー、満員だ。海岸側のスイテル方にテントを張る。蚊がすごいな。
 買出しに行かなかったので(今まで何してたんだか)、手持ちの食料は米と玉ネギとサラミのみ。
う〜ん、ま、よく有るパターンだし、深く考えないにしよう。まずはビール、北海道の夜にカンパーイ! ・・・さて、飯を炊いてと。

 *日高のホクレンで旗をもらえなかった。
 *目の前から昇って行く月が、ものすごくキレイ。
 *・・・蚊ゆいなコンチクショー!
     〜601km


8月14日 月  超はれ  馬主来キャンプ場〜
 AM7:30,ん〜暑い。オ〜かゆい。テントから出ると今日も快晴。海風がとても涼しい。これだけマブシイ太陽を浴びても、汗が出ない。ムム、太陽と月は同じ所から出るの?
 これから和商市場でタラフク食うので、朝はコーヒーだけ。8Rで沸かしたピュアモカがうまい。
 9:30,出発。〜白糠のホクレンで黄色の旗Get!これが無いと夏の北海道を走ってはイケナイらしい。

 10:30,釧路和商市場着。近くの郵便局に行って、新潟に暑中見舞いを出す。北海道から送る事に意義が有る。
 オレはヤル時は徹底的にヤル方なので、事前にネタを仕込み、ポストカードを作って来た。見事ダ!→
 んで、和商市場は相変わらずの大盛況。試食をしながら3周位すると顔を覚えられるので(相手はプロだ)、このへんでカンベンしてやろう。
 いつもの店で毛ガニを送ってから、海鮮丼を作りに行く。ご飯200gの上に、イカ・ウニ・ホタテ・生タコ・大トロ・キング・甘エビ・イクラをチョイス、で2000円位。My正油とMyわさびをかけたら、ビールと一緒に「ウンメェ〜ッ!」
 〜公園の木陰で休憩し、移動。

 さて、これからどこに行こうか? 中標津に行くまでに考えよう。このR272は大好きな道だ。自分のペースでちんたら走れる。どこにでも有る景色だが、特にお気に入り。この100km位の区間で信号がいくつ有ったかな? 取り合えず片足だけでOKでしょう。
 そろそろ釣りに行きたいな。渚骨のあたりまで走ろうか? 今3:00。200km位か。途中で温泉に行って、ウキウキキャンプ場に行こうか。あそこはスイテるはずだ。
 弟子屈を抜け、美幌を抜け・・・まだまだ有るな。〜またもやクジケタ! 地図帳君と相談すると、丸瀬布にキャンプ場と温泉が有り、近くに良さそうな川が有る。(こんな地図で良さそうな川が解かるなんて、大したモンダ)
 左折して山に向かって車を走らせると、随分と対向車が来る。おかしいな、この先には、ひなびた温泉と町営のキャンプ場しか無いはずだが?(地図上のカン)
 PM7:30,行く先がオレンジの光に包まれている。こんな山の中で未知との遭遇か? 〜と思ったら、ナンダココハ!? ピ・ロ・リ・ロ・ロ〜ン。 ”丸瀬布いこいの森キャンプ場” 川付き、芝生付き、水洗トイレ付き、豪華温泉付き。(SL丸瀬布号付き)
 こんなクソ山の中に、よく町は作ったものだ。超混み。スッゲー!スバラシイ! オレには似つかわしくないが最高。空いてた1等地を確保してから、大温泉やまびこへ。

 *今晩はカルビ焼肉・・・Good!
     〜323km


8月15日 火  スゴイ晴れ  丸瀬布キャンプ場〜
 AM6:00,お目覚め。ヒンヤリとした朝を迎える。
テントから出ると薄曇りで、朝ツユがいっぱい付いている。場内を流れる川で、大人も子供も、何人も釣りをしている。もしかして、ここって北海道で1番すごいロケーションじゃないの?
 雲の隙間から朝日が出ると、テントも芝生も大人も子供もみんなキラキラと輝いて見える。ここはスバラシイ。こんなにも混んでいるのに、まだまだ1等地が余っている。も少しスイてる時にまた来たいなナ。
 朝食は、デカイ活ホタテのステーキ、サラミ・玉ネギのトン汁、昨夜の温めご飯。朝から絶好調だゼ!

9:30,出発。すでに、途方もない青空が広がっている。肌に刺さる様なトップライト。新潟では、こんな青空は絶対にお目にかかれないゾ。きっと、アイヌの神様の心を映し出してるに違いない。素晴らしい青空をありがとう。
 今日は、そこいらの川に入ってから、知床まで行こうかな。まずはここ、丸瀬布のダム。インレットには何人か入ってたので移動。夏なのに、ニゴリ一つ無いきれいな湖水。この規模からサクラが居るとは思えないが、ヒレまで透き通る様なBigレインボーは居るんだろうな。また今度。
下って丸瀬布川へ。ンー暑い! フライで100m程やるが、小ヤマメの反応も無し。
 いよいよ下って、湧別川へ。ドピーカンの中、ウェーダーを履いて(いや、脱いでない)川に浸かりながらルアーで。刺す様な青空の下、切る様に冷たい水が気持ちいい。ここも、夏なのにニゴリ一つ無いきれいな川だ。釣りはさておき、何枚かの写真を撮って終了。カメラが熱いぢゃないか。昨年の夏を思い出す。
ヴ〜暑ちーっ!! 12:30,移動。





 美幌のホクレンで黄色い旗をもらう。順チョーなドライブ。腹へった、ビール飲みてぇ。
〜青空は終わり、斜里に入ると変な風まで吹いて来た。
〜PM4:00,知床はいよいよ雲行きが怪しい。方向を誤ったか?
 幌別川まで行って見たが、風が強く、釣り人もたくさん居たのでUターン。
〜5:30,金山川?の流れ込み。釣り人5・6人、風強し、定置網無し、釣れた気配も無し。
 ここまで来たので、いちよう入って見るか。
  ・・・向かい風強し、波高し、今日はこのへんでカンベンしてやるゼ!(参りました)
〜6:30,空は赤黒くトグロを巻いてる。さーて、今夜のお宿はどうしようかな。三段の滝Pまで行ったが、携帯の電波がバリ3なのに届かず。オシンコシンの滝Pに決め。今夜は車中泊。メール打ってあーそぼ。

 *夜になったら雲が晴れて、風もやんできた。
 *やっぱりカルビ丼。でも、きのうとはチョットちがうゾ!
     〜242km


8月16日 水  知床晴れ  オシンコシンの滝P〜
 AM4:30,お目覚め、30分の寝坊だ。Pは釣り人の車でイッパイだ。どうだ、いけるか?
 山際なので、まだ朝日はまだ見えず。。海はやや風、やや波、潮は引きぎみで、叫び・悲鳴・歓声はどこからも聞こえて来ない。適当な岩に乗り、時折波しぶきを受けながらも、淡い紫の残る水平線にキャスト。たのむぜオホーツク。2年間ボウズだったんだから。
 〜アタリなし、サッパリなし。周りの人達も誰も釣ってない。沖の方でピンクが跳ねる。居るんだ。でも遠すぎる。岸で一服。引き潮がダメなのか?沖目にも根が有り、藻に悩まされる。満潮なら問題ないはずだが、そんな事は調べて来る訳も無く、行き当たりバッタリの辛いところ。ピンクが近くで2匹立て続けに跳ねる。
 沖の根の切れ目にサブマリナーをフルキャスト。5000CはスムーズにPEを送り出してゆく。
トレースし易いポイント優先。PEの感度は良好。シシャモのアタリも見逃さない。一度アタリが有ったが、魚体にラインが触れたのだろう。

 すでに半分位は満足していた。水平線から紫色は消え、地球の丸さだけが残っている。
 フルキャスト、フルキャスト・・・。例によって高く構えたスミス10ftのPEのスラッグを通してクククッと異種の感触が左手に伝わって来た。「コレかっ!」 アワセた瞬間ロッドがしなり、沖目の海面にPEが一直線に伸びている。「取った!!」 ジャンプ!
「お〜っスッゲ〜!!!」 
 周りの釣り人が一斉に注目。(〜そりゃそうだ、海に突っ立ってるイナカモンが一人でワメイているのだから) 魚と同調してドラッグが懐かしい音を奏でる。さらに沖にツッ走る!ドラッグが高い音へと換わる。
 〜10m〜5m〜魚体が見えて来た。銀ピカだ!まだ波が残る足元に寄せる。ピンクサーモン60cm、立派な体高のオス。下顎にフックされたサブマリの色が褪せて見える程のシルバーなボディーと、透明度のあるエメラルドグリーンの背中。この色が消えない内にリリース。ありがとう、サンキュー、バイバイ、嬉しい、感激、サイコー!!!!!




 7:30,車に帰って朝メシ。Pは、釣り人と早起きの観光客で膨れ上がっていた。冷や飯とカップメンで乾杯「ウメェー!」。広い通路脇に駐車していたのだが、Pの係員のオヤジがやって来て、ここに車を止めるなとの事。ナマリのきついオヤジは、釣り人やら観光バスのグチを行って帰って行った。がんばれオヤジ! 9:30,移動、さーて、どこへ行こうか?

 9:30,超日射し、走ってる分にはオホーツクの風は涼しい。空は高く広く、そして青い。新潟では水の分子の層しか見えないが、ここでは宇宙が見える。さらに偏光グラスのおかげで、全てがシャープに鮮明に見える。
 写真を撮ろうと脇道に入ると、小さな川が流れていた。何のしたくもせずに、フライロッド片手にチョット行ってみる。ジンクリアーの流れから、一流し目でかわいいオショロコマが出て来た。とてもキレイ。魚の価値はその大きさでなく、釣り人がそれをどう思うかの大きさだ。10匹釣って満足する人は、1匹あたりの満足度は1/10。オレみたいに1匹で満足してると、10匹釣れば満足度は10倍だ。60cmのピンクも10数cmのオショロコマも同じ位の価値が有る。(苦労した分、ピンクが上?)
 リリースすると一目散に岩の下に逃げ込んだ。真夏なのに、ビールの飲み頃並に冷たい。10m位の区間で4・5匹出て来た。ありがとう、サンキュー、バイバイ、嬉しい、感激、サイコー!!!!!

 ドピーカンの下、風景の写真を撮りながら、ゆっくりと移動。開ければ1/4000、手持ちでも絞れるので助かる。チンタラ走りながら標津方面へ。たまには早くキャンプ場に着いて、ゆっくりとウマイ物でも作って過ごそうか。
 PM1:30,弟子屈で買い物をし、糠平を目指す。カーナビは5:00頃着くって言ってる。200km位あるし。

 4:00,糠平着。設定より1時間早かったネ。さすがに糠平はガラアキ。第2キャンプ場(横の空き地ダ)の1等地に陣取る。早いってイイな。まだまだ明るい。ここはいつも車よりバイクの方が多いゾ。
 今夜は、イカ納豆とスキヤキ風煮です。明るい内に夕食を作るってワクワクするナ。時間をかけて、ツマミ食いしながら、ていねいに作っていく。
 山の日暮れは早い。くつろいでる内に、暗くなってしまった。イカ納豆をツマミにビール飲みながらスキヤキの味見。Good! 今夜はランタンを灯けずに、夕暮れ後の薄明かりの中で夕食にする。意外と見えるもんだ。ヤミ鍋ってこんな感じ?

 *何か足りないと思ったら、まだキタキツネもエゾジカも見てない。毎回どこでも居るのに。
   オマエら観光で食ってるんだから、も少し働けヨ。
 *温泉は歩いて糠平観光ホテルに。熱い!
 *夜中、例によって糠平犬の遠吠えが聞こえる。
     〜301km


8月17日 木  サイコー晴れ  糠平キャンプ場〜
 AM7:30,膀胱がハチ切れそうになって起きる。が、余裕をかまし、レストハウス近くのトイレまでお散歩。
ふぅ〜。朝日は木陰になり、とても涼しい。いいな〜糠平は。
 ホエブスでコーヒーを沸かして朝食。おきまりの牛丼。やはり、空は高く広く、空気はどこまでも澄みきっている。 今日も写真を撮りながら移動して、十勝川でニジをフライでやるつもり。午前中の光はキレイだけど、いつキャンプ場から出る事やら?

 10:30,出発。暑い!すでにトップライト。〜然別湖で湖面を見ると、ものスゴイ透明度。5・6m下の岩まで見える。ゴンズイ玉の如くに小魚の群れが岸辺を回遊している。そこへニジやらサクラやら(上から見てるがイワナ系ではない)のいいサイズが、そしらぬ顔して通りかかり、思い出した様に小魚の群れに突入する。こんなにも透明度が高い湖で、こんな時間に、こんなドピーカンのしたで、よくやるもんだ。
一旦お食事を済ませたヤツは、何事も無かった様に通り過ぎ、またどこからか違うニジやらサクラやらが来ては、同じ事を繰り返す。自然ってスゲー。

 PM2:00,十勝川着。ド暑い!ペットボトル・カメラを持ってフライでGo! ムムム、先行者の足跡が有る。たぶん今日だろうナ。 〜案の定、全く出ない。カゲカタチすら無い。川の様子から、最近雨が降ってないみたい。川底の石が汚い。気のせいか、例年よりも水温が高い気がする。魚にとって1℃はでかいからネ。
 昨年の爆釣は雨の後だったハズ。先行者よりも減水・水温・酸素不足。こんな時は流芯をセメル。浅瀬も開きも目をくれず、ココゾ本流芯って所に#10マドラーテレストリアルを流す。 〜キタ!ジャンプ!ジャンプ!お〜っスッゲ〜ッ!30弱のニジが宙を切る、流芯に突っ込む、#5ロッドが本気で曲がる! 走り回されたあげくにバレる。ザンネン。やはりポイントが狭い。その後、何とかニジを2匹とアメ?エゾイワナ?1匹で6:00終了。
サンキュー! 明日は朝一で、ルアーで下ってみようか。

 トムラウシに向かう林道で、親子のエゾジカを見た。今年初だ。 〜その後、カーブを抜けると、何ヤラ黒茶の1m位の動くもの・・・「クマだ!熊ダ!ヒグマだ〜ッ!!!」やった、ついに見た!ヒ・グ・マ・ダー! まだ子供らしい。車の前方をスタコラサッサと逃げて行く。徐行しながら片手でカメラをセットし、身を乗り出してEOS55視線入力!「イーンイーン」薄暗くてAFが効かん! 笹ヤブの中にコロゲ入って行った。近くに親熊も居るのかな?2m位?3m・4m・5m!苦節9年、ヒグマは実在したのであった。

 6:45,トムラウシキャンプ場着。
スイテルっていいね〜。一瞥してそれと判る山屋のテントが数張、バイクが数張。いつもの場所にオレのテントが1張。
まずは、温泉に行こうか!

 *手間暇かけてスペアリブ丼(骨をハズせば豚バラ丼)
 *後はキタキツネだ!
     〜126km



8月18日 金  大雪晴れ  トムラウシキャンプ場〜
 AM8:00,わ〜い、テントに朝日がまともに当たっていて、中は暑いぢゃないか!おかしいな?今年は太陽の位置が違うゾ!(気のせい)。とりあえずコーヒー。外は涼しく爽やかで、赤トンボがたくさん飛び交っている。
 今日は今一回、水温が上がる前の十勝川に。次はトマム。で、日高の予定。あ、キツネ狩りも。どうだ!
〜とか思いつつ、何もしないで、のほほんとコーヒーを飲んでる。天気のイイ朝は、こうしてるのが一番。
 さっきまで居た、おびただしい数の赤トンボは消え失せ、今は小さなバッタ(イナゴみたいな)が、陽当たり良好な地面イッパイに飛び跳ねている。誰かが歩くとそこだけ、花道の如くにバッタがザザーっと飛び立つ。ここから見てると、光の加減で波シブキが立ってる様にも見える。
 昨夜のブタ丼をヤッツケてから、ゆ〜っくりと出発。

 10:30,昨日とは逆に、上流よりルアーで釣り下る。水温はやはり低い。が、まだヌルイ。昨日アメ?を釣ったポイントから、またアメ?が出て来た。ニジと比べて引かない。サイズが倍でもニジの方が上だ。
 流芯ネライだが、投げても投げてもアタリが無い。ルアーをパニッシュ55に換える。対岸のブッツケでゴツンと来て、ギラリと光る。「お〜バレた!」フック小さいし。
 サイズダウンしたら途端にアタリ始めた。「ゴンッ!」流芯からダイレクトな感触が伝わる。ダウンストリームだし、PEだし。Jnmp&Run! 30弱のニジが、ココゾと思うポイントから次から次へと出て来る。頭が小さく、ヤマメの様に体高があり、パンパンに張ってるボディー。例えミノーでも、フライとは出方が明らかに違う。攻撃的に戦闘的に。バスがトップにアタックする様に、着水と同時に横跳びに出て来たヤツもいた。スゴイ!サイコー! 満足したので、行程半ばにして車へと戻る。ありがとう、サンキュー、バイバイ!・・・腹減った!
 PM3:00,もうこんな時間だ。ビールで乾いた体に喝を入れ、トマム目指して出発。あ〜、帰りたくないな〜。スッゴク楽しいし、毎日が面白い。このまま夢が覚めないでほしい。

 4:00,メッチャクチャ腹がヘッタので、新得の”鵬龍”に転がり込む。
「味噌チャーシュー大盛り、油っこく!」・・・(別にタイシタ事はない)でも、美味かった。ゴチソウサマ。
 腹ごしらえもしたし、トマム目指してカットバす。

 5:30,鵡川で、枝沢との合流点に、チョッと様子を見にルアーを持って入る。 〜ワ〜オ!一投目からニジ。ハチ切れんばかりのブロポーション。気を良くして第二投、またしてもレインボ〜!Ahahahhh!
 上流でにわか雨でも降ったのか、やや増水ぎみ。下流に下ると、かなり増水している。途中のプールで、サブマリのフルサイズを投げるが、もう暗いのでOUT。エラク雲行きが悪い。今夜は雨か?

 7:30,日高キャンプ場着。テントを張ろうか、どうしようか?いや、まずは温泉に行こう。 〜日高高原荘はリニューアルして、立派な作りになった。内風呂がモ少し広くて、露天風呂が有れば言う事なし。
 疲れを流して、キャンプ場に行くと、ぼちぼち客が居る位。一等地にはファミリーテントが張ってあったので、昨年張った川岸にテントを張る。
雲が切れて、星空が見えて来た。腹は減ってないので、星を見ながらビール!

 *明日もイイ天気かな?楽しい釣りが出来るかな?キタキツネは見えるかな?帰りたくないな〜。
     〜156km


8月19日 土  最終晴れ!  日高キャンプ場〜
 AM7:00,しっこ!また寝る。今日もイイ天気。涼しくて気持ちがいい。
 8:00,取り合えずコーヒー。ロールケーキつまみながら朝食。動きたくないな〜。こうしていると快適だし。でも、今日は帰らなくちゃ。まだまだ行きたい所は山ほどあるし...。しょうがないな、ドッコイショっと。

 10:00,鵡川の近場の合流点でルアー。今日も暑くなりそうだ。水量は有るが、例の如く川底は小石。200mほど釣り下るが、黒い魚体の追いが一回あったきり。
 昨日の枝沢との合流まで移動。水量は落ち着いている。水温もOK!グッドコンディションのハズ。パニッシュ55を下流にキャスト。ダウンストリーム、ゆっくり、止める、早く、〜足元でガンッ!黒い魚体がルアーを襲うのが見えた。ヒット! スゴイ体高、お、ヤマメだ!それはもう立派な♂ヤマメ。久々に見るGoodなツラ構え。サンキュー! 下流へと移動。
 車の止め場を見つけては、チョイと釣りをする。開けた浅瀬にルアーを流す。川底はハッキリと見えるが、魚は見えない。が、ヒット!ジャンプ!Whaooo! この瀬だけでキレイなニジ3匹。
 もうチョイ下って、怪しげなプールが有った。流れ込みに大岩があり、足場はここだけ。身をひそめて第一投、ヒット!ニジ。ディープで沈めて、ヒット!ニジ。本当に、エサを待ち構えて居るかの様なヒットの連続。
 さらに移動して橋の下。プールの落ち込みからヒット!開きからヒット!階段状の瀬からヒット!「スッゲ〜ッ!」ジャンプ!ジャンプ!ジャンプ!30cm足らずの魚体が虹のブリッジを作る!どうだ、このレインボウトラウトを!内地のニジとはケタが違うゾ!最高ダァ〜!サンキューッ!また来るゾーッ!

 PM4:00,そろそろ帰るか。フェリーのチケットをよく見ると「20:15?」しまった。10時だと勘違いしてた。ま、余裕!ハラヘッタ、苫小牧の”山岡家”までブットバスゾ!

 6:45,“山岡家”着。「正油!」〜あ〜旨めぇ〜!“家系”最大のチェーン店で一息。何でチャーシュー大盛りにしなかったか?
 〜〜〜“山頭火”着。「とろ肉正油!」〜お〜Good! 2件ラーメン屋を巡って、北海道の締めくくり。

 満腹の内に苫小牧フェリーターミナルへ。 は〜、また2等タコ部屋ですか。う〜〜ん!   
 北海道に居る内は帰りたくないけど、フェリーに乗ると早く帰りたい。誰か現実に引き戻してくれ〜。
     〜203km〜127km自宅へ


***後書き***
 今年も、お天気に恵まれて最高でした。毎回新しい発見が待っている。
 一度も雨に当たらなかったのは初めてか?
 キタキツネは見れなかったけど、仮にもヒグマ見たし。あ〜、辞めらんネーぜ、北海道は!
      〜走行距離2208km    Let’s北海道2000”夏 〜完〜