れっつ北海道の2003”予告ば〜じょんらしいゾ、と
***マヂで帰って来れるのかっっっ!***

 あのですネ、
今日になっても帰りの車のチケットだけが確保出来ませぬ。。。(^^;
とりあえずは行ってみますゆえ、、、
ナハハ、車を置き去りには出来ませんってばネ。(笑)
ソレでも行こうなんざ天晴れの心意気ぢゃありませんか♪

野良屋さん、意地でも最終日まで遊んでいたいらしい。
コレが決まらナイと、オチオチ遊んでられマセンぜ、、、
サスガに今回ダケは。 (爆;)
お願いします、早々に帰りのキャンセルが取れますように。
日頃の行いの恩赦がありますように、、、乞う御期待!

出発は8/8の23:50新潟港発→苫小牧行き        8/7UP
 
・・・って明日ぢゃん!








///////////////////////////////////////////////////////////////////////////////


             Child's days memory


8月8日 金  曇り(台風らしい)
 ♪発車のベルが鳴り 「さようなら」のkiss
   ♪したとたん乗り込む 計画
            八神純子:ルーザー より

 毎度の事ながら、北海道に行く時の1曲目はコレで始める。
ワルキューレをかけた時もあったが、フェリーに乗ると捕虜になった気分になり、せっかくの意気揚々とした気持ちになっても直ぐに消沈してしまうのである。(^^;
 片道キップしか持たない彼の旅立ちは、電車のドアが閉まると同時に、彼女の目論みに気付くってな手はずであった。オーバーヒート気味のエンジンを吹かしつつも、彼女は電車に間に合ったのだろうか?

 PM7:00に家を出て、蒸つい曇り空の下を新潟港へと向かう。
風速3m/気温27℃、今年の出発を祝し、良きツアーを願うのみ。


 9:00に新潟市に入り、恒例の【一本槍】にてまさぼうー!さんとべすぱるさんと待ち合わせ。

   『あのぉ〜、マジで帰りのチケットがナイんですケド、、、(^^;』
   「だいぢょ〜ぶ、泳げるんでしょ!(笑)」
   (注:明日の予定さえも間々成らないオレとしては、今回ダケは冒険みたいな気もします。)

 御丁寧に御有り難い事に御餞別を貰いまして、、、ドンナに有ってもジャマにならないビールをば♪
ナント、ツマミまで用意せれているとは、誠に頭が下がる思いなのであります。(感謝)

 軽くヤッツケ、ラーメンを食ってから御2人に別れを告げ、いそいそと港まで向かう。
 10:30にはフェリーターミナルに着。
片道のみの手続きを済ませて車に乗り込むと、生暖かい暗闇から雨が降って来た。
どうにも、今近づいて来ている台風10号の影響らしい。
 明日あたりに直撃して次の便でも欠航すれば、たぶんにキャンセルが出るだろうに。。。(^^;アセ
まだ帰りの車両分のチケットを確保してナイ野良屋さんとしては、今年ばかりは100%喜んではイラレナイ出発だったりもします。

 フェリー内では2等寝台を確保してあるので安心ダ、と。
雑居房よりも、これから拷問間近なカーテン付きの独房ってな感じですか。
 ビール片手にデッキに出たいのだが、雨と風でデッキには出れず、スモーキングルームは夜間は閉鎖してるし、一服だけしてから高級蚕棚に潜り込む事に。
 まさぼうー!さんから頂いた枝豆をツマミにビールをと...
大判振る舞いで2袋も入ってるし! 一袋は500gは有りそうだし、推定1kgは入ってるゾ、と(嬉)
持ち込んだぬるいビールを飲みつつ、努めとばかりに枝豆をムサボリ食うのダ。(笑)

 読んでいる本は“宮崎駿 風の帰る場所/ナウシカから千尋までの軌跡”
宮崎駿のインタビュー収録で、宮崎氏の漫画への考え方・アニメでの考え方などが生の声で書かれている。
が!どうも枝豆とのマッチングが合わず、途中で飽きて、まるで毛色の違う“サイバラ式”に切り替える。(^^;
 寝ながら左手で本を押さえ、右手で枝豆を休む間もナク食う姿は、あんまし人には見られたくない2寝のカーテンの中だけの露わなる一面に過ぎない。
  『もう食えんッ!』
 獲れたて茹でたての枝豆の香りが充満する風の無いカーテンの中で、2本目のビールを飲み干すと、そっとルームランプの灯かりを消した。

   〜146km




8月9日 土  雨(やっぱ台風らしい)    フェリー〜
 AM9:00,時間感覚のないままに起き、まずはトイレだと。
多少ふらつきながらも一服し、遠慮ナクまた寝ます。。。
 11:00に目が覚め、本を読みながらの朝食は枝豆とビールです。(^^;
・・・おぉ〜っ、やっと一袋食い終わったゾ! 御陰様で2食浮いた気がします。(嬉)
津軽海峡は今年も雨、こんな時にはっ!『着くまで寝ましょう♪』

 PM4:00,雨の苫小牧港は近い。
この閉鎖された長い空間を抜けると別世界ってのは、長いトンネルを抜けると銀山湖ってのにも似てるかも?
そう、目で追って感じられる緩やかな変化とは違い、目覚めるとイキナリ世界が変わっちゃうのダ。
 下船のアナウンスが鳴り、その人波を他所に休憩所を独占して一服をつけます。
頃合を見計らい、焦らず慌てず、ゆるゆると階段を降りてフェリーの腹の中に向かう。
排気ガス揺らめく人工光の車両甲板を突き進み、我愛車に駆け寄ると安堵感が込上げ、
  『さ着いたよ、行こか♪』


 5:00下船。速攻でフェリー事務所に駆け込み、
  『新潟の野良屋さんの参上ナルゾ! 直々に16日のチケットを所望に参ったゾョ!』
  「されど満車です!」(キッパリ)
  『毎日TELするので覚悟しとくように!』(←精一杯の言葉)

 さてと、コレからドコに行きましょうかネ?(←マヂでまだ決めてナイ人)
とりあえずは雨の北海道上陸にカンパイ♪
カーナビを目覚めさせると、遥か宇宙の衛星を1個また1個とキャッチし、新潟港だった画面が数100kmも離れた苫小牧港のこの駐車場に切り替わる。
こんな雨でも空からオレの車を見つけてくれるなんて、衛星の監視おじさんに感謝せねば。(←カン違い)


 衛星から監視されながら苫小牧市内へと向かい、例に依って【山岡家】にて
  『ネギチャーシュー中盛り・醤油で・味薄目・油多目!』
あぁ〜、1年振りの味にカ・ン・ゲ・キ♪
なんですかネ〜、新潟で食べる家系とは、また違った美味さがあるんですョ。
ノルマ1つクリアーだと。(吉)

 ヒマ無しに枝豆を食いつつ、たぶん日高へと向かう、...が大雨!
途中から滝となり、稀に喰らう大雨で道路までもが川の様に氾濫してる始末。
こんな道をチャリで走ったら、一気にコースアウトでしょうナ。(^^;

  「雨止まないね・・・」       「そうだネ。。。」
  「すごい雨だね・・・」       「そうだナ。。。」
  「いつ止むの??」        「知らんョ!」
  「なによ、その言い方!!」   「嫌ならば降りろボケ!!」

こんな会話をしながらも、この道を通った人は数知れず。(笑)
どうせならば、
  「明日は晴れるよね」      『きっと晴れるョ』
  「日焼けもする位に?」     『そう、コンガリと♪』
  「キタキツネも見れる??」   『ウジャウジャ居ます!』

とまぁ、明るい明日を語って頂きたい。
今ある現実を責めても何も変わらないものは何も変えられないので、常に希望と夢を大切に。


 超豪雨の中、暗闇の中でも道脇に池が出現してるのを見て来た。
たぶん元は牧草地か畑であろうが、そこから水が溢れて何ヶ所も道を横切っていたのだ
この突如とした自然の脅威ナンタルヤ!
 枝豆を食いながらPM9:00,日高キャンプ場に着。
水面に浮いてるテントはナイみたいだ。(^^;
どんなに根性があっても、この状況ではテント泊は危険ダ!

 そうなのです、温泉側の公園へと移動し、水没しなそうな場所を選んで車中泊をキメ込みます。
この状況ではキャンプ場でも公園でも野良駐車場でも関係ナイのだが、、、
そう、性ってヤツですかネ〜、道脇の駐車場に泊まるのは好きくナイのですョ。

 今度の車は後部座席がベンチシートになっているので寝易い(寛ぎ)ゾ、と。
荷物をコンテナごと最後部に退け寄せ、ドシャ降りとは無縁なリビングルームの完成なのダ。
そしてここでやっと残りの枝豆に岩塩をまぶし、淡くはんなりとした味付けにしてハートランドで乾杯♪


 小さな頃、滝に打たれながらのシャンプーのCMを見た気がする。
なんだかソレが羨ましくって、夏の夕立の時、壊れた雨どいからの滝の様に落ちて来る水しぶきに、風呂場からシャンプーを持って飛び出して行った事があった。
 シャワーなどは無かった家なので、憧れのシャワーと滝に打たれてのシャンプーをどうしてもしてみたかったのだ。親に内緒でシャンプーを持ち出し、ぶかぶかパンツと腋の下が伸びたランニング姿、日中の焼けた瓦を伝って集まった雨の滝は温く気持ち良く、その滝を頭で受けた時、『どんなモンだい♪』みたいな満足感にも浸っていた。
 滝の音を掻き消す様な声が縁側から聞こえ、「何やってんのこの子は!!!」



 足を伸ばして左手で枝豆をムサボリ食い、右手でビールとペンを交互に持ちながら、車体を激しく打ち続ける雨の音を聞きつつも遠い目をして日記を書いて居るってなワケ。
  『完食っっっ!♪』
 常温保存で海峡を渡って来た枝豆の香りが充満するエアコンの効いた車内での中で、塩気が残る唇を舐めながらハートランドを飲み干すと、エンジンを切って、そっとルームランプの灯かりを消した。

  〜132km/累計278km




8月10日 日  晴れ♪    日高沙流川キャンプ場〜
 AM6:00,晴れ♪ 久々に寝床が変わったの為かドキドキワクワクしてるのか寝付けず、うつらうつらしながら朝になっていた。
昨夜の雨がウソのように上がり、風もなく快晴な朝のようだ。
あの豪雨で平地は池と化し、コンナ時にテントで寝てたら、テントの耐水性テストどころぢゃナイ!
稀に見る大雨で、広い車で寝ていて良かったナ、と。

 近くの沙流川から重苦しい音が聞こえて来る。
  怒 涛 の 大 氾 濫 !!!
恐ろしいまでのドロ水が地響きを立てながら流れている。
 ソレでも怯まず、チョコレート色の川を見ながら、コーヒーの仕度をする野良屋さんなのです。
スベアにガソリンをブチ掛けてと、カレーパンとコーヒーで朝食。(枝豆はもうナイ!)


 今日はドコの川に行ってもダメだろうな、、、でも、水のある所にしか行けない釣り人の性。
例え大川がドロ水でも、山の中の小さな川ならばとかネ、淡い期待を抱きつつも自分の目で確認して見ないと気が済まないのダ。
オレは観光に来てるワケぢゃナイ! この大洪水の最中に居る今も、自分の中に流れている時間の一部であって、決して無駄な待ち時間にはしたくないのですョ。

 7:00出発、日勝峠は通行止め、夕張線も寸断されているみたいだ。
大交差点のセーコーマートに買物に入ると、♪あし〜たがある〜さ〜♪とか曲が流れていた。
的当たりのGOODなタイミングにして、マッタクモッテ大きな御世話なのダ!(^^;


 気温は22℃、起きた時よりも雲が広がって来た。
トマムに向かうが鵡川は爆流、この水が引けた頃が狙い目とは安易に察しが付く。
こんなにも荒れ果てた鵡川がかわいそうでならない。。。

 上流部に向かいつつ、時折り車から降りて恨めしそうに川を見つめる。
川に続く小道には、まだ雨滴を纏ったツメクサの花が薄陽を浴びてキラキラと輝き、気温も上がってきた辺り一面には甘い香りが漂っている。
 足元には雨に耐え凌いだ野良苺の赤い実がたくさん実っている。
そっと手で触れるとポロリと取れる実だけを取り、片手に少量だけ夏の恵みをもらう事に。
一口に頬張ると甘酸っぱい懐かしい味が口一杯に広がって来、ガキの頃にシャツを真っ赤にして食べ廻っていた事を思い出した。

 その頃の遊びと言うと、仲間と近所の野良を駆け回り、オヤツは自給自足。(笑)
恵みの野山での軽い冒険が、先輩などから伝授された知恵と共に身に着いた遊びだった。
ナニがって始末に悪いのが桑の実(くわ苺)、一山当てると手も口の回りもシャツも真っ紫に染まる。
蕗の葉に包んで搾ってジュースにしても飲んだモンだった。
カラフルに染まったシャツは洗っても色が落ちず、親泣かせで楽しく美味しい遊びであったのダ。




 9:00,金山湖、空知川は荒れマクリ、ドコからが湖なのか分からない位にチョコレート色に濁っていた。
このまま金山湖を通り過ぎ、もっと北に向かう事にする。雲の切れ間の陽射しの下、残り僅かになって来た青空にカンパイ!
と、富良野あたりで雨になる、、、この先はドウナノダ?
 ケータイの天気予報サイトを見てみると、北・西・南は良ろしくナイ。
道央と道東が良さそうだゾ、と。思い切ってUターンをカマス事に。
北海道に来て11年目、天気予報を見たってのは初めてぢゃナイのか?!(←ドアホ)

 Uターンすると遥か向うに青空が見える。もしかして正解かも♪
 富良野ホクレンにて給油し、ナンとかゴネて青ハタをGET。今年も3種類あるらしい。

 狩勝峠を越えての景色は、空の遠く向うに青空が広がっている。
少なくとも雨には当りたくはナイ! ドコでもイイ、糠平に行こうか?
あのダムはキャパがあるし、もしかして濁りがナイかも??

 士幌は全快晴れ♪ スーパーで買物をし、Tシャツ1枚になって窓全開でカンパイ!
この蒼さ、美しい! でも、もっと湿度が少なくなれば紺色の深く引き込まれる様な空になるのダ。


 PM3:00,早くも糠平に着。
ダム内の湖水は澄んでいる。が、やはり流れ込みはドロ水。。。
さてドウしようか?まだ時間もあるし、大雪湖まで行こうか??
キャンプ場にはテントが1張りのみ、今ならばお気に入りの特等席を独占確保出来る!

 『開けろ、シュポンと開けてしまえ!』 ハートランドの栓を抜き、今夜の宿はココに決定。
アレ?前もそうだったかナ?? スーパーで買って来た鰹タタキをクーラーから取り出す。
玉ネギをスライスし、ニンニク醤油と共に鰹タタキに塗してチョイと漬け込む。
ナハハ、明るい内から始めるとは、野良屋さん、余裕をカマシてるぢゃん♪
 テントを張って米を砥ぎ、澄んだ湖での釣りなどはソッチノケで寛いでます。
風も止み、青空が広がって来たゾ、と。 釣りは明朝でもいっか♪

 5:00,思い立った様に!(←飲んでいてもコレダケは忘れナイ人)
  『8月16日の苫小牧→新潟便の空席は・・・』
  「満車です!」(キッパリ)

   味の沁み込んだ鰹タタキは素材以上に旨く、
   そしてビールは冷たく美味しく、
   青空に追い出される様に、白い雲がゆっくりと流れて行く糠平キャンプ場であった。

 仕上げはLet’s富士見観光ホテル!(の温泉)
  『今年もクソ熱ッッッ!!!』
S39年の検査証だと、建前は47.5℃の無色透明無味無臭。
この温泉の限りないジンクリアーさは、誰もが熱過ぎて長く入ってナイので汚れず透明度が高いと見た!(笑)
 身体がシビレル熱さたるや、肩まで浸かって息を止めると快感すらも覚える。(^^;
ケロリンの湯桶の耐熱性も実証済みなのダ!
誰か生玉子でも持って来てみたまぃ! この熱さ、アナタが茹だるのが早いか温泉玉子が出来るであろう。

 湯に浸かった手で、ついウッカリ顔を洗うと、、、
  『うわっ顔熱っ!』
 我慢出来ずに湯から出ると、、、
  『あっ♪立ちくらみが・・・・・・・・・・・』

 とまぁ、500円で身体の芯まで楽しめます。
ナント!あまりの熱さで虫刺されのカユミが止まってしまったのダァ〜ッ!(爆)
足がまだビリビリするョ〜。。。

 〜209km/累計487km




8月11日 月  くもり    糠平キャンプ場〜
 AM5:00,ケータイの目覚ましを止める!  ンで、また寝る...
7:00,二度寝の後でポツポツとテントを叩く雨音で目が覚める、、、まさか!
オカシイ? 天気予報と違うんぢゃナイの??
 チラホラと本を読むが、すぐに雨音がしなくなったのを見計らって、シブシブ起きて日課の おさんぽ♪
恒例の湖岸のトイレまでネ。空は明るいので、雨は今だけでしょう。(願)
 湖岸から流れ込み付近を見ると、濁りがかなり薄くなっている。
釣り人は居ないし、、、釣れなくともイイ、ロッドを振りたいのダ!
そそくさとテントに戻り、レインウェアも着て釣りの仕度はOKだと。

 キャンプ場を抜け、森の緑を吸い込みながら降りると、そこが流れ込みになる。
思い出多きかなこのインレット、犯人は必ずや犯行現場に戻ると言う、、、今年も来たョ。
 まだ濁りが残っている流れにフローティングミノーをキャスト!
濁りの足元からいきなり≪ドンッ!≫と出る可能性もあるので注意が必要ダ!
対岸・流芯・かけ上がり・岸の草脇などを丹念に探るが、ヤマメっ仔の反応もナイ。ディープに替えスプーンに替え、浅く深く、広く狭く、頭の中はあの時の思い出で一杯なのだ。
 この幻の大魚棲む糠平でロッドを振るだけでも、年に一度の大切な思い出巡回なのである。


 テントに戻り、妄想から生まれた幸せを胸に仕舞い、新たなる気持ちで装備を脱ぐ。
昨夜の温泉で会ったバイクマンさんは、そろそろ出発の準備をしている。
そこに釣りの道具を見てか、宮城のガンマさんが話し掛けて来た。
  「この湖はどうですか?」
  『サッパリですわ、(^^;;;』
まだルアーを始めて数年と言うが、すでにドップリと浸かってる御様子。大いにハマってください♪

 ガンマさんと話してる内に「ガソリンストーブって?」ってな話題になり、
  『コンナんですョ♪』とスベアを差し出す。

 『ガスは簡単便利ですが、特にツーリングの方々には、バイクのタンクから燃料を貰えるガソリンストーブがオススメです。ガスは一発着火で気苦労もナイですが、お湯が沸くまでは単に待ち時間。ガソリンストーブならば愛車と同じ燃料を使用し、共に走り、共にお湯を沸かす時間すらも共有できるのですョ!』

 「以前にMSRとか言うガソリンのを勧められましたが・・・」
 『コレですネ♪』
と、背中越しからウィスパーライトを取り出して見せる。(笑)
コレはタンク別体の簡単軽量安心のスグレモノのGOODな機種ですゼ。

 「確か箱に入ってるみたいな・・・蓋が開いて中に・・・」
 『オプティマス8R、コレの事ですネ!』
と、話が終わらない内にガサゴソと取り出して提示する。(爆)
 「うっひゃ〜!」(爆笑)
また一人、布教活動の餌食になったようダ♪( ̄ー ̄)v


 などと話を弾ませながらもお昼に。(^^;
曇った天気で行くあてもナイので、まだテントも撤収せずにの〜んびりとしている野良屋さんなのです。
冷飯をチャーハンにしてビールで流し込む。
雨は降りそうもないし、濁りも静まった頃だし、今日はドコかに行こうか?

 昼過ぎ、来た道を帰りたくはナイので、珍しく大雪湖に抜ける事にする。
峠に入ってから気付くとケータイは圏外、天気予報を見なかったのダァァ〜!(^^;;
北に行ってもイイのか? 青空はあるのか??

 暑い位な陽が射して来、遠くに残雪を頂く大雪山が見えて来た。
大雪湖はスッカリ泥濁り、でも、流れ込む石狩川はウソの様に澄んでいるのが見える。
  『一発、行きますか♪』

 ルアーをセットして川にGO!
多少な増水程度で、流れは驚く程に澄んでいるのだ。
  『とぁ〜っ!一投目からアメマスがHITとわっ!』(小物ですが)
今年の初物はアメマスでスタート、気を良くして釣り下る事に。
流芯を丁寧に探ってアメをHIT! 大きなプールをディープで攻めて30クラスのアメを掛けたがバラシ!
支流との合流点で喰い付いて来たのは、まさかの良型のオショロコマだった。
 湖が見える所まで釣り下ると、流れ込み対岸に釣り人の車が見える。
そうか、あそこまで行けるのか。。。オレも行ってみよう♪


 流れ込みにはフライマンが2人、1人はWでフローティングを振っている。
湖は濁っているが、流れ込みの川筋は澄んでいる。後発者としてはオジャマにならない様に、下流で離れて釣りますので。
 ゆるゆるとした流れの中に、ベイトロッドでスプーンをキャスト!
このドロ濁りに追われてココに集まって来てるのは、ニジか、それともアメか。表層から徐々に探って行くと、アメらしき魚体が足元まで追って来たのが見えた。
 さっきよりも多少深目に探り、緩やかな流芯でポーズを掛けた瞬間に明確なるアタリが♪
足元まで寄せて元気に暴れマクルのは、まずまずの型の綺麗なアメマスであった。
そうですか、ターゲットはアメマス君ですか、そんなにも川底までは深くナイし、、、

 パイロットルアーとしてのDDパニッシュにチェンジ!
流芯を越して対岸までフルキャスト!間髪入れずに高速潜行させ、徐々に一定水深を維持させながら、緩い流れの中を小刻みに震え逃げ惑う小魚をイメージしてトレース。
 ≪グッ!≫と、ほら来たビンゴ!流芯付近から喰って来たのはアメマス。
そっとリリースして下流に移動しながらキャストを繰り返す。
  『ちょ〜ヒット!』
イイ線にルアーが潜ったナと思うと、まるで思い描いた計算通りにヒットして来ます。やはりアメ一色です。
 試しにフローティングに替えて水面下1m位を探るも、全くコツリとも来ませんナ。
北海道ってのは、一旦当れば必然的な釣りが出来るのです。
ソレが証拠に、『ホレ、またヒットとわっ♪』

 いつの間にか釣り人が増えているが、ロッド以外の動きがあるのはオレだけ、・・・オホホホホ。
恵まれた環境で育った道内の釣り人よりも、1匹の貴重な価値の為に殴られ蹴られ苦汁を飲まされ、神頼みまでしながら釣りの快感を身に付けた内地の釣り人の方が、実際にはテク的には多くを学んでいるかも知れない。(^^;
 でも一つだけ言える事、誰もが小物でも魚が釣れれば嬉しいのだ。
釣りは人に見せる為に競うようなゲームとは思わない。そう、空想の中でロッドを振っているだけでもニヤニヤしている釣り人も存在するのだ。(←オレかい!)
 この1匹1匹を心に焼き付け、またこの地で再会を願ってリリースしましょう。
もしも可愛さ余って見つめ過ぎて死んでしまったとしても、その魚はきっと心の中で大切に泳いでいる事でしょう。そして、その魚と出会えた事を大いに自慢しましょう。魚はテクでもタックルで釣るのではなく心で釣るもので、大きさや数よりも、誰にも計り知れない感激を自慢したいと思う野良屋さんなのです。

 初めてのポイントで女神は微笑み、オレに気が有ったのか短時間で5匹のアメマスを仕留めた。
  『サンキュー!』
PM5:00,晴れ、今日もビールが旨いゼ! ぶははははははっ♪



 ンな事してるが、さて、コレからドコに行きましょう?
朱鞠内までカットトバしましょうかネ。
道脇にはエゾジカの親子が草を食み、何んの焦りも無く、悠々とした時間が流れて行く。
嗚呼、素晴らしきかな北海道♪


 層雲峡を抜け、上川町でチト休憩をば。
どうにもこうにも“日本一ラーメン上川村”ってのが気になりまするぅ〜。
オレも新潟発ラーメン好きの端くれ、今年コソは確かめねば!

 って町内に入るも、思い付きで来ただけなのでドコにラーメン屋が有るのかもワカラズ。(爆)
辺りを2周してもソレらしきラーメン屋はナク...駅前に行ったら有りマシタ!
 とりあえずは【ゴードーしばやま】にて『醤油ラーメン!』
ナルホド、フンフン、上川町がナゼに“日本一ラーメン”を名乗っているかの能書きとパンフレットがあった。
≪大雪山からの美味しい水を使って麺とスープを作り、云々。≫
 さてと、2軒目に行きますか♪(^^;
駅前の老舗ラーメン専門店【ラーメンの つちや】にて『醤油ラーメン!!』
フンフン、ナルホド、、、

 2店を食べて上川町の水道水が美味いのは良っく分かった。
水に恵まれてるのは納得した、
がしかし!!
  『カチョイっす!』(キッパリ)

化調の強烈な旨味を無視してまで素材としての水の良さを語れる程にはオレはプロぢゃナイ!(笑)
でもしかし、水を武器にした味付けとは思えませんナ?
 上川町ラーメン日本一の会様、
日本一とは言わず、世界一を目指して頂きたい!
まだまだ志が一般ウケっぽい気がします。


 道草を食ってしもた!朱鞠内まではまだまだあるゾ、と。

 陽が暮れてしまったがルートは快調。
キタキツネも夜遊びでウロウロと、『轢かれんなョ!』
 PM8:30,朱鞠内キャンプ場に着。
受付けを済ませ、勝手知ったる第二のいつもの場所にテントを張る。
昨年よりもまた整地されてるみたいな感じです。
ペグ性はイマイチだが、夜中に着いても素晴らしいキャンプ場なのダ。

  〜200km/累計687km




8月12日 火  晴れのち大雨のち曇り   朱鞠内キャンプ場〜
 AM8:00,超快晴! この日を待って居たのダ♪
ちょほいと おさんぽに。気温は20℃、小鳥がさえずり、羽虫が飛び交い、清々しい朱鞠内の朝。
スベアでコーヒーを沸かし、早々にテントを撤収する事に。
 まるで遠足当日の朝の様に、晴れの空を見ただけで心ときめいてしまうのは、まだ子供心が残っているのか、はたまた釣りの野心だけで掻き立てられているのだろうか?

 9:00,出発、『釣りなのダ!』
キャンプ場から下って林道へと車を進めると、
  ≪通行止め≫
やはり大雨の影響があったのか...。(残念)
 では国道を廻り、とりあえずは蕗の台駅跡地に行きたい。
先月行ったりょうすけさんの話しでは、例のカキコ帳が無かったと言うのダ。
その後に設置した可能性もあるので、自分でも確めねば!
あ、助手席の下から2日前に買ったアンパンを見っけ♪ まだセーフです。 ;アセ

 蕗の台に着くと入り口のゲートが閉ざされ、≪通行止め≫
すぐ近くなので歩いて行って見る事に。
自然の音しか聞こえない世界、陽射しは強く暑く、道脇の赤い野花を輝かせていた。
 蕗の台駅跡地、そこには無残にも潰れたコンテナBOXの残骸が...
内箱もノートも無く、まるで車にでも轢かれた様なコンテナの姿であった。
後日にでも管理人が中身を回収したのか?
だとしたら、壊れたのを放置して行くのはドウかと思う。。。
壊れてゴミと化したプラスティックコンテナには、
  蕗の台駅 ノートBOX と書いてあるままに無言で置いてあった。



 ドピーカンの下、途中で初めての川に入る。
ま、アメマスの川って感じの渓相ですか。大雨の影響も無く、見た目には多少増水してる程度な感じ。
 が、一投目から出て来そうなものも、ナンラ追いすらも反応がナイ?
もしかして、雨でも降らなければ夏は干上がる川なのか?

 上流で直角に折れ曲がったプールに出会う。
流れ込みからミノーを送り込むと、すかさず軽いアタリがあった。子アメでも喰いそびれたのか?
今度は流芯に深く潜らせ、プールの真ん中でルアーを定位させてスローに誘いをかけてみる。
すると≪ググッ!≫っと押さえ込む様なアタリがあり、ロッドを立てるとジィーッッッっとドラッグが嬉しい悲鳴を上げた。
  『ムムム、さては大アメか?』
40クラスの魚体が流芯でモガいているのが見えた。
その光る魚体は思いの他素直に寄り、白い斑点が、、、ナイ?

  『イトウやっ!!!』

そう思った瞬間からマジ顔になり、慎重に足元に寄せた。
 寝ボケたアメでも疲れたニジでも無く、コレが噂に聞くイトウなのか。
写真を撮り、そのデカイ口からフックを外し、初めて手にするイトウをマジマジと見つめる。
頬に薄紅をさしたイトウは42p、こんな山の中の渓流にも棲んで居たとは。

  『君は巨神の血を引いているのだ。いずれはもっと下流に降り、そして、釣り人の血を沸騰させる位にもっと大きくなってくれョ。』

流れに帰すとその魚体を大きく振り、またプールの中へと戻って行った。



 久々に刺す様に暑い陽を浴びて満足。
車に帰ってビールでカンパイ♪ ウ〜ン、喉に詰まる程に美味い!
ハラヘッタので、必殺ホンコンやきそばを作って食べる。

 ・・・前に道内の大物師から、イトウの魅力を聞いた事を思い出した。
  「イトウってのはmクラスになるから面白いんだ。引きで満足する魚ではないな」
確かに、、、オレは今のたった1匹しか釣ってないが、大きさが同じならば引きはアメマス以下ですナ〜。
デカクてナンボってのがイトウの魅力ってのも頷ける気がする。(^^;
 ニジのパワーに憧れ、あのスーパーファイトを経験しているオレにとって、この程度のイトウは珍しいだけで正直ソソリませんでしたネ。

 でも北海道名産の初めて釣ったイトウ、姿を見た時の感激は、どうにも言い表せない嬉しさだった。
偶然なのか必然なのか、神の気まぐれなのか女神の微笑みなのか、あの時の胸一杯の嬉しさは、大人の感性よりも子供の時に得たときめきと満足感にも似ている。
 ニジと比べてなんてイケナイ、アメマス以下だなんて罰当たりナ!
本物のイトウなのだ、釣りキチ三平でも見た憧れのイトウなのダゾ!!
こんな所にもイトウが生息してるとは北海道オソルベシ!
いや、こんな所でイトウを釣るとは野良屋さんオソルベシ!!

   クリアーな空気に、焼き付く程の空の蒼い輝き、
    真っ白な雲が浮かび、鳶が山の上を舞っている。
     今ここに居る事が奇跡に近い出会いなのかも知れない。
       ビール片手にそっと視線を上げると、、、空がとても高く感じた。。。


 しばらくして里に下りると、ナニやら雲行きが怪しくなって来た。
お天気情報を見ると、北はX、東もアブナイ! また日高の辺りが良さそうかも?

 もう水は引いただろうか?雨の降らない所に移動したい。
とっ!名寄峠でドシャ降り、オイ天気予報!一時雨ってココの事かぃ!!!(^^;
でも通り雨らしく、峠を下りると快晴の青空が待っていた。
 周りを見渡すと、鈍よりとした黒雲が行く手を阻んでいる...
≪一時雨≫ ヨシ、あの雨のカーテンを抜けてみようか。。。
雨の壁に近づき、士別に入ると夕立並みの豪雨となる。

 敵の弾幕に撃たれマクり、ほっと一息ついて乾いた道路をビール片手に走っとります。
この先は旭川市、市内は極力通りたくはナイョナ〜。。。
案の定、車が多くなって来たので、カーナビで裏道を探して市内を抜ける事に。
早く着いて、夕方ほんのちょっとでも釣りをしたい野良屋さんなのです。
 がしかし!!
幸か不幸か【旭川ラーメン村】の横に出てしまったのダァ〜ッ!(笑)
あっ、ついうっかりウィンカーを出しちゃったりするし。。。(知苦笑)

 PM3:00,先を急ぐのでほんの一杯のつもり、、、据膳食わぬは武士の恥!
う〜ん、ナンでしょ、、、下調べもナシにイキナリ食えってのも困りますナ〜。。。(^^;
 【天金】って店が一番行列が出来ていた。 が、隣りの【旭川屋】に入る事に。
店頭に張ってある能書きを見てから決めたってダケの話し、特には選んだ理由はナイ。
  『正油ラーメン!』
#20位の意図した黄色さ?の縮れ麺で、茹で具合もGOOD!
やや濁りの濃い色の醤油、海産系も程好く香り、かなり好き系な美味さです〜♪

 ネタはナイかと一周りすると、【さいじょう】なる店が、
≪旭川第二回ラーメン大賞 塩部門 第1位  伝説の塩ラーメン≫
そうかぃ、伝説とまで言うかぃっ!! ンで入っちゃうと。(爆)
  当然、『塩ラーメン!!』
・・・う゛〜ん゛、コレが第1位で伝説の塩ですか、、、
ハッキリ分かった事は、『新潟ラーメンのレベルは高い♪』(笑)

 こうなればもう一軒で笑!
ってなワケで【天金】で並びます。
慎ましく飾り気のナイ店ながら、おねぃちゃんの接客が見事にヨロシイ♪
  『醤油ラーメンんんんっ!』(←コレでもか!)
出て来たラーメンは、3杯目にして湯気も立たないソソリマクリのラーディックさ♪(^^;
食べてみると、まるで能生町の【あさひ楼】ぢゃん!
いや、もっと味が濃いぃぃぃです。コショウをかけると更に美味さが引き立ちました。
 『もぅ食えんっ!!』 爆(^^;;;


 満腹で釣りはスッカリ諦め、富良野あたりで定期連絡をば。
  『チケットをクレ〜〜〜ッ』(願)
ととナント! 苫小牧便は無かったものの、16日の小樽便を二寝込みでGET!(ほっ♪)
さてどうしたモノか? 朝の便、苫小牧からの夜便に比べれば、丸一日帰るのが早まっちゃいます。
とりあえずは予約b確保して、明日も苫小牧便には電話はしようかナ、と。

 陽が暮れた中、川が心配で鵡川を見に行った。
まだ増水ぎみで濁りもあるみたいだった。
今夜一晩でドコまで回復するのやら?
 7:30,日高キャンプ場着。どうも一雨降った臭いゾ?

 16日の朝便で帰るとすれば、明日から後3日しかナイ。
アメマスは十分に釣ったし、イトウも釣った。
まだニジの跳躍を見てナイし、知床でピンクサーモンもしたい。。。
と、素晴らしい星空もまだ見てはいない...。
 もう常に最終日のつもりで掛からないと、年に一度の短い夏が終わってしまう。
そこで明日からのアバウトな思い付きの予定、
  知床→トムラウシ→日高
後3日か、、、残りのビールを全部飲めるだろうか?(爆)

  〜288km/累計975km




8月13日 水  はれ♪   日高キャンプ場〜
 AM7:00,どうにか晴れているみたいだ。
飯も食わずに撤収、まずは鵡川に行かねば!

 強くはないものの、まだ濁りがあってソレナリに増水している。
上流に行けば少しはイイかも?
 川に入るとすぐに水温が低いのが感じられた。川岸は荒れ果て、あの豪雨の物凄さを物語っている。
活性が低いのか、どうも反応が読み取れない。。。
岸際の緩い流れを丹念に探り、まずは小型ながら丸々と太ったニジをヒット!
居てくれた、あの濁流の日々を乗り越え、今年もこの川で出会えた。
 大場所をディープで探ると≪ゴンッ!!≫と一撃!
程々のサイズのニジが宙に舞い上がり、増水を諸ともせずに飛びマクル姿を見て、無性に嬉しさが込み上がって来た。
やはりニジってヤツはスゴイ!このパワーたるや、北海道のレインボーは別格なのである。
 何ヶ所か移動し、ニジ4匹で終了する事に。


 ヨシ、知床を目指してカットバすとするか! って300km以上はあるし。。。
とか言いつつ、まだ釣りの格好でウェーダーも脱がずに車に入ると。
士幌を抜け足寄を抜け、足寄の川も超ドロ水、とても釣りどころぢゃナイです。(悲)
ここまで走ってウェーダーを脱ぎ、あきらめて先に進む事にする。

 阿寒は激雨!!! ぢんぢょうぢゃナク降りマクっている。
 弟子屈に降りると晴れ(曇り)、R391から斜里方面を目指す。
川で釣りが出来ない今のオレにとって、この空いた心を満たすのは移動しかナイのダ。
晴れていれば気持ちも高揚し、釣りも忘れて走っていられるのだが。。。


 PM5:00,オホーツクは大波!!!
うらめしそうに釣り人が海を見ている。
波の少ない場所を探してウロウロするが、時間は過ぎるばかりで悲しいかなオホーツク、
  『オレには明日がナイのダ!』

 オシンコシン裏のワンドには波が無かった。
何人か釣り人が頑張っているのが見える。あと1時間くらいか、とりあえず入ってみよう。
外海の騒がしさを他所に、曇り空の下でもキャンパーと釣り人がオホーツクを楽しんでいる。

 スミス10ftに、今年はABU7000を装着、
1/2ozピクシーでブレーキを調整し、赤いリールはその広いスプールをスムースに唸らせながらルアーを海面へと送り出す。1ozだったらもっと簡単に飛ばせるだろうナ〜、、、
 その長いハンドルをゆるゆると巻き、何度となくキャストを繰り返した。
他の釣り人を見たら、ここに集う同士達は全員がルアー師だったのだ。
珍しく紅イカ師が居ない。(笑) 
 がしかし!!
  『おぉ〜、ヨク見たらタコベイトとかをフックに付けてるし♪』(^^;アセアセ

 陽が暮れてオレ1人になった。
とりあえずはABU7000を唸らせたからイイかナ、と。


 今夜は恒例の車中泊。車のリアハッチを上げ、ピーク1ランタンを吊り下げる。
いつもの様に火を点けて〜と、 アレ?炎がおかしいゾ??
まるで暗く、いくらやっても調節が利かナイ〜???
 どうもジェネレータがイカレたらしい。珍しい事もあるモンだ。(昨夜は元気でした)
こんな時の為にスペアがあるので交換する事に。屋外での初トラブルなのです。

 もう2年も替えてないマントルを壊さなぬ様そっと分解し、ジェネレータを見るとニードル折れだった。
新品のジェネレータを取り付けると、ってオイ、このジェネレータは1周り太くナイかぃ?
ま、あまり気にせずモレの確認、ポンプしてバルブを開けると「ブシューッ!」
ぬぁ〜んと、根元の接合部からモレてるぢゃん!(^^;
 その後に何回か締め治したが症状は変わらず、、、
オカシイ、222用なのにナゼに太い?まさか222と222Aは違うのかも?(←御馬鹿)

 ぢゃ、本腰を入れて修理しましょうかネ。
オレの勘ではボディーチューブの太さ違いだと見た。なので前のボディーにニードルピンとジェットを付け替えれば使えると勝手に推測して作業に掛かります。
 ジェットは入るものの、ニードルピンの形状が一部違うみたいだ。
ボディーからニードルピンが不用意に抜け落ちない工夫が施されていた。ンなものはヤスリで削り取ってしまえばヨロシイ。釣針を研ぐサファイアのヤスリがあったので、相手は真鍮ゴシゴシとナ♪

 上手く加工して組み上げ、テストするとモレはナシ。
火を点けると多少MAXで炎が強く、バルブを全開よりもチト緩めると快調な明るさになった。
う〜ん、車のルームランプ下でも小細工は出来るモンですナ。(吉)
実はサブでパワーハウス2マントルも有るのだが...。(←サブかぃっ!)


 今夜はスーパーカップのカレーです♪
丁度ガソリンのSIGGボトルがあったので、8Rにポンプをカマシてドバドバとブチ掛けてプレヒート。
消える頃にバルブを開けて即MAXパワーが、、、って安定しませんナ?
徐々に不安定になってくるし、ドウしたのダ8R!!!
 むむむ、コノ香りは、、、『灯油ぢゃん!』
しまった〜っ、この前に灯油でテストしたままだったのダァァァ!!!(苦笑)
タンク内の灯油をガソリンSIGGボトルに混ぜちゃえぃ。ンでまた注ぎ込むと。(^^;
 気を取り直して再度プレヒートし、ヴゥォォォォー、ほれMAXパワーざんす♪
ガソリンストーブは、お湯を沸かす以前に楽しいです。
でも、8Rに灯油は辛いので注意が必要ダ!


 いつもならば、この正面の空には北斗七星が大きなネットを広げて見えるのだが、今年はあいにくの曇り。
知床ンナイツのスターゲイザーは残念ながら味わう事が出来なかった。
明日は早起きして釣りに行こう。波が治まっていればイイのだが、まだものスゴイ音で高波がテトラポッドを打ち付ける音が絶え間なく聞こえる知床の夜であった。

 〜388km/累計1363km




8月14日 木  晴れのち雨のち曇りのち...   オシンコシン裏P〜
 AM5:00起き、波の音は変わらずに唸りをあげている。
このワンドの岸壁下の狭い一画ではルアー師とエサ師が入り乱れ、赤い棒ウキが点々としてるのが見える。
どうしようか、オレもあの中に加わろうか?
でも、紅イカ師に気兼ねしながら赤いリールで投げたくはナイし...
 目の前の好ポイントを他所に、混雑嫌いな野良屋さんとしては場所を移動するのであった。


 オチカバケ?河口、やはりスゴイ波だ(涙)。
波止み待ちの釣り人が諦めて帰るのが見える。もしや待てばこの波が治まるのだろうか?
 海岸に下りるとオレ1人、ただただ荒波の音がし、岸辺は波で削られ濁り、ピンクサーモンの光り輝く姿がこの海の中に満ち溢れているとは想像出来ない感じなのである。
 海岸の岩に座り、ココにこうして居る事だけを噛み締め、正面から空気をも震わす荒波の波動を全身で受け止めて居ると、海がゆっくりと盛り上がり、コチラに向かって徐々に移動して来る。
空から高く引き込まれた海面は横に長いウネリとなり、ループを作りながら白い怒涛の塊りとなって、朝ビール片手に妄想に耽るオレ目がけて打ち寄せて砕け散る。
まるでサーファーが居ないのが不思議な位のBigウェーブなのである。(笑)


 フルキャスト! 赤いABU7000のフリーに回転するスプールを親指で読み取りながら、ほんの一弾きの重さでしかないピクシー1/2ozを冷たいオホーツクの波間へと送り出す。
このワンドは海岸と違って水深があるので、海面下3〜5mをトレースする様に長いハンドルを操作し、時々巻くのを止めてはポーズを入れると、今までとは違った動きでヒラヒラと舞い落ちる。
 背中にパワーを蓄えた悠々たるピンクサーモンの雄の視野に入るや否や、目の前で舞い踊る小さく赤く煌めく生き物を口で噛わえるのは躊躇いもなく本能的に瞬時に起きた出来事なので、口に違和感を感じるが早いか頭を引っ張られる事実を信じまいとして「あの上の光り輝く水面を突破すれば夢から醒めるだろうか」と満身の力を込めて力強く未知なる海面へと舞い上がる。
とその瞬間にオレは『ツァ〜ッ、飛んだ!!!』と大きく叫ぶってな手はずであった。


 昨夜の内に筋書きは出来ている。
あのままオシンコシン裏のワンドに居れば、今頃は釣ったかも知れないし釣れなかったかも知れない。
とまぁ、そんな事を想像しつつ、いつ治まるとも知れない波のウネリを見ながら、たった1人の海岸で岩に腰掛けてこの日記を書いてるってなワケ。
 ドウダ、妄想だけで満足したか?いよいよ朝ビールが回って来たのか?
・・・そして、また来年この地に来る事を胸に、一度もルアーを投げる事なく車に戻る野良屋さんなのです。



 今日もアヤシイ雲行きの中、小さな川で何回かルアーを投げたがサッパリX。
弟子屈を抜けて阿寒に入るとまた雨かぃ。ナンも用がナイので早々に切り抜ける。
 峠を下ると雨も止み、途中でチケットのチェックをするも、やはり今日も満車のようですナ。
今日が予約期限の最終日なので、16日の小樽便をカード精算する事に。
って事は、もう明日一日しかないゾ、と!(^^;


 トムラウシに行くには諦め、ナゼか知床の帰りには糠平に向かっちゃうのです。
毎年そんな感じなのダ、距離的にも丁度イイのかもしれない。明るい内に到着したいのはトムラウシ、糠平に関しては夜中でも別に構わない。

 PM6:00,糠平キャンプ場到着、思ったよりも混んでナイゾ?
お盆の真っ最中、例年だと第二まで一杯になってるってのに不思議な?
が、いつもの特等席は先客が居るので、管理人さんにナシを付けて第二キャンプ場の許可をば!
おぉ〜っ、第二は貸切り! このエリアは全部オレのモンダ〜ッ、なはははは♪
などと言いつつ端の方にテントを張ると。(^^;
コチラ側にも張ってイイって知ってると得ですネ。・・・って、単に隣りの空き地だケド。(笑)

 簡単に夕食を済ませ、性懲りもナク、富士見観光ホテルの温泉に。
このホテル、正式には【中村屋】だったのねン。(屋号かも?)
 今回はナント、激熱の湯温を計るべく水温計を持参ナノダ!(←50℃まで対応)
先客は2組、『熱っ!』っと思って足を入れるも、今回はソンナでもナイ???
う〜ん、いつもよりも熱くないのですョ。(でも熱い)
 湯温は実測値で43℃、オカシイ、そんなハズではナイのダ。。。
湯出口付近に手を入れてオソルオソル触ると、この温度でいつもの湯加減ってな感じ。(熱いっす!)
出口温度を測ると45℃、ココにしては生ぬるいですナ。客が多いと温度を下げるのかしらん?
 出口のお湯に直接手を入れるとビリビリします、、コレですョコレ!
その手を顔に付けると『ぬ゛熱いっ!』(キッパリ;)
いつもは湯内温が45℃だとみたがどうか? って事は出口温度は47℃?
  『検査証と合ってるぢゃん♪』(^^;アツアセ


 水温計は壊れずに不時に温泉を堪能して来たゼィ。
ダレも居ない空き地のテントに帰り、涼しい夜風でも冷えない熱照る身体にビール1本♪
  『明日で最後か...。』
残念ながら今夜も星は見えなかった。

 〜390km/累計1753km




8月5日 金  くもり   正式には糠平野営場〜
 AM7:00,湖岸のトイレまで朝のおさんぽ。
公園内の遊歩道は心地良く、この糠平の自然には引き付けられる魅力があります。
 犬の散歩中の地元おばちゃんと挨拶を交わす。今時珍しいゴムの短靴を履いてるオバチャンは、ニコニコと微笑みながら見知らぬオレに声をかけて来たのだ。
しまった、オレは挨拶は早い者勝ちってな主義だが、遠くから一歩一歩あゆみ寄り、間を見計らって目と目が合った瞬間に先手を打たれてしもた。
タイミングを計ってるオレよりも、あまりにも自然な「おはようございます。」には心打たれた。
 隣りのキャンパー同士でも会話が乏しい世の中、挨拶くらいはキチンとしようではナイか。
「干渉されたくはない」←キャンプ場で同じ土にペグを打ってる仲なのに、寝ボケた事を言うんぢゃナイ!
この点、バイクの人達は徹底しているように思える。4輪勢も見習わなければ。
釣り人に関しては顕著に表れる。目の前の魚の所有権を賭け、挨拶は腹の探り合いだったりもする。(^^;
魚を通じて共有できる楽しみ、釣りはそう考えたい。

 今日一日しかないのに、まだのんびりとコーヒーをすすっている自分が嬉しかったりする。
サラ玉トン汁を作り、曇り空を見つめながらのゆっくりとした朝食。
渋滞はキライ、行列もキライ、待つのもキライ、焦るのもキライ、妥協するのも大嫌い。
キャンプ場での朝、1時間先の事も考えず、このゆっくりとした時間の流れを感じるのが好き。


 さて、このキャンプ場入り口に【みはる】って食堂がある。
誰もが「糠平に行ったら【みはる】で豚丼を食うベシ!」と言うのだが、何年も前から聞いては居るが、いまだに食べた事がナイ。
ま、野良屋さんとしては自炊キャンプだし、年中ラーメン以外の外食は無いに等しいしネ。(笑)
大体ネ、この北海道に10年以上も通って居ながら、名物らしきモノを食べた事がナイ!!(爆)
観光もしないし、だから日記以外には北海道を書けないのですョ。(^^;

 山で会う女性は美人だと言う、バイクツーリングでもしかり。。。
  『がしかし!!』
ソノ場の状況では選べナイのぢゃナイのか?
外界をシャウトし、場の空気と状況いかんでは、キツネも美人に見えたりもします。(謎)
でも、その時に感じた事は紛れもナク真実だし、通常の社会生活時よりもピュアな気持ちだったハズなのダ。
この豚丼もそのノリなのかも? もしもファミレスで同じ物を食べたとしても、同じ感激が得られるワケはナイ。
 その場の雰囲気・セッティングってのは大切な要素であって、感覚を大いに左右する。
今こうして食べているサラ玉トン汁、100円ショップで買った生味噌タイプのトン汁の素に、100円ショップで買ったサラミ、クーラーBOXにも入れずに共に走り回った切りかけの玉ネギ、ガソリンの香り豊なお湯を注いだだけなのに、有名店の味噌ラーメンよりも美味く感じるのダ!(爆笑)
後から振り帰らずに、今この感激を大切にしたい。
 なので、来年こそは【みはる】にて豚丼を食べてみようかと思う野良屋さんなのです。
おぉ、まだ食べてもいない豚丼に未来を予測してフォローの伏線を貼ってしもた。(^^;;


 9:00に出発、今日は雨でもナンでも釣りに行くゾ!
とっ! ≪然別湖岸決壊、通行止め≫ ナヌ〜、キャンプ場が空いてる理由はコレだったのか!!!
ってなワケで、また士幌ルートに戻りつつも走ります。山を降りると雨とわっ...。(悲)

 R274の音更アウトバーン、この15kmにも及ぶ直線道の視界に広がるトウモロコシ畑もジャガイモ畑も牧草地も、みんな霧雨にくすんでいます。
晴れていれば、ハンドル固定で居眠りもできる素晴らしい道なのにネ。
同じ風景が続く美学、イイカゲン走ると直角のコーナーに突き当たるってのが北海道の道なのダ。



 11:00,曇り、落合地区のトマム川に入ってみる。
正式名は≪ルオーマンソラプチ川≫だそうな、、、

 ソラプチ川?
 そらぷち??
 空知ってのはコレから来てるのか〜っ!!!

  (ってな推測らしい)


 石切り場から川に降りるとアメマスがヒット!
多少増水してるがジンクリアーな流れで、白の斑点も鮮やかな綺麗なアメマスを育んでいる。


 更に移動して鵡川上流部、まだ入った事がない地域だ。
牧場脇から広くもない小川に入ると、まだ大雨の名残りなのか水量は豊かにして、澄んだ流れは木々の生い茂る原野へと吸い込まれている。
 ちょっとした流れの淀みにルアーを振り込む。
ゆるゆるとルアーを引いて来ると重く嬉しいアタリがあった。アメです♪
こんなにも小さな川なのに、至る所からアメマスの吐息が聞こえて来る。


 水温は11℃、気を良くして道路脇のプールに移動する。
巻き返しにルアーをキャスト、まるで待ち構えて居たようにニジがヒットし、間髪入れずに宙に舞い出る!
  『うっひょ〜っ♪』



 身動きすら出来ない足場から、この小さなプールで3匹のレインボーを釣る事が出来た。

さっきのアメマスのポイントからいくらも離れていないのに、ここではニジ一色の反応だった。

小型ながらも跳びマクリ、活性の高さと、これから先の釣果を暗示するかの如くの食いっぷりであった。


  『今日はイケル!』




 下流に下って毎度の支流との合流ポイント。水量は落ち着きつつも、多目な流れはクリアーな流れに戻っていた。
ワンキャスト目から流れの合わせ目で、小型ながらも元気溢れマクリのニジがヒット!
徐々に釣り下ると、瀬からは反応が無く、全てはプールからヒットして来る。
一撃でルアーを外すヤツ、ヒットした瞬間に身振るいしながら空に舞い上がり、バーブレスのシングルフックを吹き飛ばしてくれる。
  『オレはコレが見たくてココまで来たのダァァァッ♪』
 行き着く所まで釣り下り、多くを掛けてはバラシフェチの鼓動は更に勢いを増す。(笑)
スバラシきかなレインボートラウト、この胸の高鳴りを聞け!

 次のポイントに車を走らせ、ときめきマクル気持ちを煽るかの如くに気合を入れる。
ココでも釣りマクリの跳びマクリで大歓声を挙げる事が出来た。
まだまだストックしているポイントは続く。。。
 いいのか?明朝はフェリー、まだ御土産も買いに行ってナイゾ!
イイのダ、帰るのは明日の朝、今日はいつもの自由時間、常に今が全てであり、今この時間を悔いなく楽しもうではないか♪

 車に乗り込むと飲みかけのビールで一息入れ、間もなく次のポイントへ。さぁ行ってくれ!!
対岸で着水と同時に掛けた大物は、見事なるティールウォークと引き換えにルアーを吹き飛ばしてくれた。
  『ツァ〜ッ、飛んだ!!! 今のを観たか!?♪』
オレの投げたルアーを咥えたヤツの華麗なる一瞬の二度とは御目にかかれない姿を!

 この道内のレインボートラウト、小型ながら見事にジャンプして空中でフックを外す様は、何よりも替え難い魅力を秘めている。
釣り人は魚に何を求めるのか? 大きさなのか数なのか、それとも美味しさなのか?
偶然性に頼る長さなどを自慢してるヤツはアホだ。プロもアマも同じ土俵で語り合えるのならば、決して魚を自慢するではナク、その魚を釣った自分の喜びを自慢したい。
 例え大物を足元でバラシても、その出来事は熱く深く胸に刻まれる事であろう。
魚にデジタリックなタグを付けて金庫に仕舞うよりも、その時のアナロギックな感動を一晩中でも語り明かそうではないか♪



 一人で歩く長い川沿いの道路、次々と現われるポイントに息を弾ませ、次々に釣っては放すレインボートラウトに心奪われている。
もう満足などは通り越し、頭のなかは目の前の川の事だけで一杯なのだ。
無我夢中、子供の時の遊びってのは腹が減るのも陽が暮れるのも忘れ、時間の流れの観念などは知りもしないで全身で楽しんでいた。
 感動を数値やテキストで表現する手法を知らなかった頃には、今よりも比較にならない位に見える世界が広がっていたはず、ナンテ考えるのも大人の視野の狭くなってしまった悲しさか、それともあの頃に帰りたいという憧れの子供心のカケラが少しでも残っている現われなのか?


 もうこのポイントで最後かと決心する。
今にも雨が降りそうな雲の切れ間からは一線の水晶柱が川へと立ち伸び、川岸の木々も笹薮も川の流れもキラキラと新鮮な輝きを放っている。
 川に立ち尽くしてレインボーの跳躍に狂喜していると、心に染み渡る流れの音色の向こう岸から妖精達の微かな歌声が聞こえて来る。
陽刺を浴びた大きな蕗の陰から、コロポックル達がオレの全身全霊を注ぎ込んで釣りを満喫している姿を見てか、彼らも一緒に釣りをして楽しんでいるように至る所からハミングを奏でている。

  「もっと先だ」  「その岩の陰だ」  「やった、釣った!」

    『見ていてくれョ、
      君達のこの川の恵みの素晴らしさを、
         そして、この感動と胸のときめきを♪』


 また彼らの指示するがままに、広くゆったりとした流れにルアーを乗せる、
キリキリと流芯を横切るミノーは、水圧とも岩とも違う感触を蚊細いラインを通じて手元にまで伝えて来た。
いい手応えだ、飛べ!!!飛ばないか?
 まだ見ぬ魚はグングンと流芯へと引き込んで行く、
 まるで川中の流れの力をも見方に付けたような引きなのだ。
チラリと見えた魚体は30p位か、、、例えスレで掛かったとしても、ニジってヤツは天性の定めとして跳びマクル魚のハズなのだが、ナゼに宙に姿を現さんのダ!?!?
 流れに逆らい、流芯に張り付き、この広い川を丸ごと釣ってしまったみたいな感触、
 こんな事が出来る魚は、、、
  『おぉ〜っ、ヤマメや!♪』

 まるで光り輝き、あのニジ達よりも広い体高を活かし、流れを利用して抵抗を続ける姿は見事に尽きる。
 大切に足元に寄せると、この体高ナンタルヤ!
素晴らしきかなエゾヤマメ(仮称)、このホレボレする魚体はプラチナのレースを纏い、見る角度によっては銀毛化してるのかと思う程の美しさを放っていた。
30p弱の魚体でも流れを切り裂くこのパワーは、北海道を賞賛するに値する価値なのである。

 写真を撮ってリリース、一度この釣果を天高く指し上げ、森の妖精達に自慢して流れに帰す。
水面からその背っ張った姿を出しながら悠々とまた流れの中に消えて行った。
  『サンキュー、バイバイ!』



 気が付くといつしか水晶柱は消え、今にも泣き出しそうな雲行きになって来た。
PM5:30,このエリアでの釣りを最後とし、深々と御礼をして川を後にする。
 見得ないものを見、聞得ないものを聞き、通常生活とは違う意識で接すれば、トトロにも遭えると信じている。
決り切った固定観念で物事を見るのが簡単だが、時としてあの頃の感覚で接する楽しさもあるのだ。
裏を詮索せずに素直に喜ぶ、美味しかったものは美味しいと口に出し、楽しかった事は楽しかったと素直に表現したい、夢すらも語れなくなってしまった大人達は、代わりに力の誇示の仕方で優劣を競う事に無駄な時間を費やしてしまう。
 邪気がない事を無邪気と言うが、まだ無邪気なる感性が心の片隅にでも残っているだろうか?
幼い頃のあの胸のときめきを、今一度呼び起こしてみよう。
あの頃に帰れる、帰れると信じていれば、きっと自然は応えてくれる。

   山から川から、
   木々を吹き抜けるそよ風の中から、
   今年もまた、妖精達の歌声が聞える。
   陽が陰り始めても、コロポックルのハミングは続いている。
   思い出の季節、オレはまたここに帰って来たのだ。





 日高に行って、わずかながらの御土産を買い込む。
昨年まであった定番の“キリン メッツガラナ”“キリン ガラナ”と名前とデザインを変え、今年もコレと“コアップ ガラナ”を買い占める野良屋さんなのです。
 苫小牧に向かいながらローソンを物色する。
斜里のローソンには“熊の穴ラーメン”があったのだが、コチラに来てから道中のローソンに立ち寄るも、ドコにも置いてナイ?まさか知床限定販売だったのか?
北海道でしか買えない御土産、かなりのレアモノを買いソビレてしまったみたいだ。(悲)

 順調に苫小牧市に入り、ってフェリーは小樽なのだが、ついココに来てしまう。
前々から目を付けてあるラーメン屋【一力亭】に行って1杯ヤッツケる♪
  『甘露醤油らーめん!』
荒い鰹フレーバーだが、背脂も入りネギ多目で北海道らしからぬ味でイケます!

 今一軒、コレも気になっていたラーメン屋【愛愛軒】に行く。
店の感じは違うのだが、ドコかで【一力亭】と通じてる波動がピピッと来た。(笑)
店構えを伺ってるオレを見て、駐車場係りの店員のオバチャンが声を掛けて来た。
  「御連れ様でも御待ちですか?」
  『いえ、失礼ですが、この先にある【一力亭】さんとナニか御関係はありますか?』
ナドと、仕事心に駆られて店の事情を聞き込んだりもします。(笑)
ほぉほぉ、やはり関係があったとは♪ 両店共に出処は京都、九条ネギを引き下げ、北海道でブイブイゆわす御考えらしい。
事情だけ聞き、味は違うと言うが、この【愛愛軒】は来年の楽しみに回す事に。(謝)

 仕切り直してもう一軒、反対車線の【羅魅陀(らみだ)】にて『正油ラーメン♪』
このスゴイ店内の作りはナンタルヤ!!!高級サウナハウスみたい。。。
まさか炒め野菜タップリのラーディックなラーメンが来るとは思いもしなかった。(笑)
ナンでしょネ〜、スープが洋風って〜か、ナンて〜か。。。(^^;:;
あまりのボリュームに、3軒目に行くのは断念。(爆)


 腹も満足した事だし、そろっと小樽に向かいますか。
千歳を抜け、初めて通る夜の国道をカットバす。
イヤイヤながら札幌市に入ると、道路の景色が一変しちゃいました。
カーナビはまるでクモの巣を映し出してるみたいな入り組み方をしている。
 案内のままに市内に突入すると、まるで中心部に向かっているみたいぢゃナイか?
広い道幅の道路岸にはタクシーの波打ち際が続き、一見して夜の新宿よりも渋谷よりも超特大スターマイン繁華街ってな感じに見えるのダ。
牧草地もトウモロコシ畑もキタキツネも居ず、こんなにも夜遅いのに、この大いなる人の群れはナンナノダ!!
ココは本当に北海道なのか!?!?

 立ち並ぶビルの谷間でカーナビがブラックアウトし、見てはイケナイものを見てしまいマクリの早くココから脱出したい一心でヤマ勘で走る野良屋さんとしては、右折禁止・一方通行・進入禁止・Uターン禁止、、、ナニィ〜ッ、時計台とかクラーク像だってぇ〜っ!!!
  『オレはテコでも観光はせんゾ!、まして真夜中とわっ!!(^^;』
この法律づくめの最前線から早く抜け出したぃぃぃっダケなのダ!!!(爆アセ;;)

 網の目のストリートを何本かくぐり抜け、魂を抜かれる恐怖に脅えながら市内を抜け出す。
コンナ事ならばニセコ廻りで小樽に向かうベキだった。(笑)
道路の看板が小樽市を表示すると、途端にカーナビの画面からクモの巣が消えるのであった。(爆!)


 AM1:00,深夜の小樽港は生暑く、駐車場は朝のフェリー待ちの車で一杯になっていた。
妙に目が覚め、疲れも知らず車内でビールを飲みながらこの日記を書いているってなワケ。
先ほどの札幌市内の惨状が甦って来、つい無性に、
  『あんなトコは北海道ぢゃナイ!』(キッパリ)

 〜422km/累計2175km




8月16日 土  天晴れ♪   小樽フェリーターミナル〜
 AM7:00,『ぬ゛熱い!!!』
この夏で最高の晴れ間がこのフェリー埠頭の朝だとわっ!(T。T)・・・シクシクシク
椅子を出し、朝ビール片手に夏の陽刺を満喫してる野良屋さんなのです。

 フェリーに乗り込み、二寝にも行かずにまずはスモーキングルームに一番乗り♪
持ち込んだビールとツマミで軽い朝食とする。

 今回の北海道はどうだったのダ?
 そうか、嬉しいか♪
 もしかして野良屋さん、日高と朱鞠内と知床と糠平だけで北海道を語ってナイかぃ?(笑)

 自然はいつも優しく気高く、時として荒い一面も見せるが、
 そんな中での短い一夏を今年も全身でくまなく味わって来た。

     釣りもたくさん楽しんだ。
   次々に訪れるポイントに胸躍らせ、
   目をつむると、あの場所で、
   あのレインボーの跳躍が甦って来るんだよ。
   書き殴ったこの日記を読み返していると、、、
   まだどこからから、妖精達のハミングが聞えて来る気がする。。。





 〜フェリーにて
  Let’s 北海道2003” 完   






  8月17日 AM8:00 自宅着

  走行距離:2298km

  フェリー代:20700円X2

  ツアー中に使った金額:40000円
    (軽油・キャンプ場・温泉・食料・コンビニ雑費・ラーメン代・御土産etc)

  消費したビール:ハイネケン330缶36本/キリンラガー350缶6本/ハートランド500瓶4本

  釣った魚:アメマス・エゾイワナ・オショロコマ・レインボートラウト・ヤマメ、全てリリース
  

  『満足度:120%!』

  ☆参考資料:米米CLUB/Child's days memory



                 TOP       BACK